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【下取りの高いクルマはこれ!】残価率(リセールバリュー)をボディタイプと車種別に解説!

下取りで高く売れる車は?

カーライフにはクルマの売り買いが付き物。手放すときのことを考えたら、少しでも高く売れる車種を選びたいですね。現在では、アクティブな印象のSUVやファミリー層に定番のミニバンを筆頭に、希少性の高くなったスポーツカーも、下取りが高い傾向にあると言えるでしょう。

この記事では、具体的な車種を紹介すると同時に、下取りの高いクルマの現状を解説いたします。

下取りが高いクルマはコレだ!ボディタイプ別に紹介

さて、新しいクルマの購入を考えるとき、よほど余裕のある方はともかく、一般的にはこれまで乗ってきたクルマを売って新しく買うことになるでしょう。そこで気になるのが、クルマの売却額、いわゆるリセールバリューです。現在、どのようなクルマが高く買い取ってもらえるのか見ていきます。

まずは本題に入る前に、中古車をめぐる現状についてお話しします。2020年に入ってから、新型コロナウイルスの流行に伴い中古車市場は大きく変動しています。

緊急事態宣言が発令された4月から5月にかけて、全般的に中古車相場が下落。そうかと思えば、6月頃から再び上昇に転じています。

その後は、3つの密(密閉・密集・密接)回避の交通手段、テレワーク化に伴う郊外への移住、新車の納期遅延などの事情で、冷え込む新車販売を尻目に好調の中古車ですが、この流れが今後に渡って続くかどうかは予想できません。

SUV・クロカン

近年のSUV人気は目覚ましく、路上で見かけない日はないと言っても良いくらいです。SUVのイメージがないメーカーさえも参入してきて、一大市場を形成しています。そんなSUVは、中古車になっても値段を維持していることが多いです。とりわけ高い下取り額を期待できる車種をご紹介します。

ランドクルーザー、ランドクルーザープラド

トヨタ「プラド」

トヨタ「プラド」

年式 残価率
3年落ち 約75%
5年落ち 約58%
7年落ち 約53%
9年落ち 約42%

ランドクルーザーとプラドのいずれも、現行型の登場から10年以上が経っていますが、3年落ち程度であれば70%前後と、いまだに驚異的な残価率があります。

現在、各メーカーから販売されているクルマのほとんどが、「骨組みとなるフレーム」と「ボディ」を一体化して作られたモノコックボディです。しかし、ランドクルーザーとランドクルーザープラドは、堅牢なラダーフレーム構造を採用しています。ラダーフレームの詳細な説明は省きますが、ガタガタの激しい悪路をも走れる強度を持たせることができる反面、重くコストがかかるといった事情があるため、採用している車種は少ないです。

こうした本格的なSUVは現在では希少性が高く、新車販売台数が少ない割に中古車の需要があるため、常に相場は高値安定です。コロナの影響で輸出需要が減って相場は幾分下落傾向ですが、オンリーワンの価値は変わりません。

そんなランドクルーザーとプラドにも、モデルチェンジの噂が流れています。もし、V8のガソリンエンジンが廃止されてハイブリッドとディーゼルの二本立てになるなら、V8エンジンのモデルが高騰するかもしれないため要チェックです。

ハリアー

トヨタ「ハリアー 」

トヨタ「ハリアー 」

年式 残価率
3年落ち 約65%
5年落ち 約55%
7年落ち 約50%
9年落ち 約24%

3代目のハリアーは、3年落ちで残価率が最高70%程度など価値の落ちないモデルでした。現行モデルにおいてもコロナ禍を跳ね除ける人気ぶりで、先代と変わらない下取り額を期待できるでしょう。

ハリアーはトヨタから発売されているクロスオーバーSUVで、2020年にモデルチェンジを受けて4代目となりました。初代モデルから、悪路というよりも市街地走行の似合う都市型のSUVとして販売されてきました。そのコンセプトを維持しつつ、4代目はガラスエリアが狭められて、クーペSUVを思わせる外観となっています。

パワートレーンはガソリンよりハイブリッド、色は白・黒の定番を選んだほうが、さらに高い下取り額になります。

ちなみに、新型ハリアーでは調光パノラマルーフのオプション設定があります。調光モードを使うことで、シェードを閉めなくてもガラスルーフを不透明にすることができ、眩しさを軽減しつつも車内が明るくなります。世界初となるこちらの装備は、リセールにも有利に働くことが期待されます。惜しむらくは、最上位のZグレードのみにメーカーオプション設定されており、他のグレードでは装着できません。

エクストレイル

日産「エクストレイル」

日産「エクストレイル」

年式 残価率
3年落ち 約61%
5年落ち 約43%
7年落ち 約39%
9年落ち 約33%

未来的なイメージを持つ現行型のエクストレイルも、そろそろフルモデルチェンジの足音が聞こえてこようかという頃合いです。しかし、いまだ比較的高い残価率を保っています。ハイブリッドのほうが査定額は高い傾向にあるものの、ガソリン車の同じグレードと比較すると、本体価格が25万円前後ほど高くなるため、ガソリン車のほうが実質的には売却時にお得になるでしょう。また、エクストレイルは特に黒が人気です。

今から遡ることちょうど20年前の2000年に、エクストレイルは発売されました。初代および2代目は、SUVらしい四角さを感じるデザインや実用性、価格の安さから、10年連続で国内SUV販売台数1位に君臨してきました。2013年に現行型となる3代目になってからは、洗練された曲線の多いデザインとなりました。

外観から受けるイメージに違わず、予防安全装備の充実したエクストレイル。現行型は、エマージェンシーブレーキや踏み間違い防止装置は全車標準ですが、廉価グレードにはプロパイロットの設定がありません。しかし売却時には、プロパイロット付きのグレードのほうが有利になります。

ジムニーシエラ

スズキ「ジムニーシエラ」

スズキ「ジムニーシエラ」

年式 残価率
3年落ち 約51%
5年落ち 約38%
7年落ち 約25%
9年落ち 約17%

2018年にデビューした4代目ジムニー/ジムニーシエラは、メーカーの想定以上に売れ、当初から納期の長さが注目されていました。販売目標台数の少なかったジムニーシエラは、1年を超える納期をアナウンスしていた時期もあります。短縮されたとはいえ、現在も国産車としては長い納期がかかります。そのため、すぐに買える中古車も自ずと相場が高くなっており、新車より高いプライスタグをつけている事例も珍しくありません。しかし、ジムニー/ジムニーシエラはオンリーワンの車種であり、その価値は一過性のものではないでしょう。

ジムニーシエラは、もともと軽自動車の本格クロカン、ジムニーの普通車版としてデビューした車種です。現行型は、ベースとなるジムニーと比べて大きく膨らんだ樹脂のオーバーフェンダーが特徴です。ちなみに「シエラ」とは、スペイン語で「山脈」を意味する言葉です。

普通車になったとはいえ、室内空間の広さは変わらないジムニーシエラ。排気量が大きいぶん、長距離移動時の快適性に優れています。先代では1.3Lだったエンジンは1.5Lに拡大され、普通車であるジムニーシエラを選ぶメリットが明確です。2015年には軽自動車の自動車税額が引き上げられたこともあり、さらに現行型の人気が上がりました。

ミニバン

ショッピングモールやスーパーの駐車場で、3台も4台もミニバンが並んでいる光景は、今や珍しいものではなくなりました。以前は背の低いミニバンにも種類がありましたが、今のラインナップは背が高く箱型のものがほとんどです。

近年では、必ずしも「ミニバンと言えばファミリーカー」ではなくなり、政治家や有名人がミニバンの2列目に乗り込むシーンを目にする機会も増えました。子どもや高齢者にも乗り降りのしやすいミニバンは、今後も需要が衰えないでしょう。

アルファード/ヴェルファイア

トヨタ「アルファード」

トヨタ「アルファード」

アルファード
年式 残価率
3年落ち 約76%
5年落ち 約65%
7年落ち 約38%
9年落ち 約33%
ヴェルファイア
年式 残価率
3年落ち 約73%
5年落ち 約62%
7年落ち 約34%
9年落ち 約28%

アルファード/ヴェルファイアは、グレードにもよりますが、3年以内での売却だと70%程度の残価率が期待できます。名実ともにミニバンの王者として君臨するアルファード/ヴェルファイアのことは、もはや説明すら不要なほどでしょう。国産ミニバンの雄とも言える存在となった両車は、もともとヴェルファイアのほうが販売台数は多かったものの、現行型になるとアルファードが逆転しました。

低床による乗り降りのしやすさと2列目の広さから、今や高級セダンを食う勢いで有名人や重役が送迎車として採用しており、クラウンなどからの鞍替えも多いです。それゆえ、どちらかというと高級路線のアルファードのほうが増えてきた経緯があります。リセールのことを考えると、あえて選ぶとすればアルファードがおすすめです。

いずれの車種も、3.5Lよりも2.5Lのエンジンを搭載するモデルのほうが人気です。また、両側パワースライドドア、ツインムーンルーフ(ガラスルーフ)は人気のオプションで、上積みが期待できます。色は、やはり定番の白か黒。特に、白はパールホワイト、黒はソリッドの黒が人気です。

ノア/ヴォクシー/エスクァイア

トヨタ「voxy(ヴォクシー)」

トヨタ「voxy(ヴォクシー)」

ノア
年式 残価率
3年落ち 約65%
5年落ち 約49%
7年落ち 約28%
9年落ち 約15%
ヴォクシー
年式 残価率
3年落ち 約67%
5年落ち 約48%
7年落ち 約30%
9年落ち 約21%
エスクァイア
年式 残価率
3年落ち 約65%
5年落ち 約48%
7年落ち 約—%
9年落ち 約—%

買い取り相場は、他の2車種と比べて新車価格の高いエスクァイアが少し高めですが、3車種いずれも残価率が高めであることに変わりはありません。ヴォクシーとエスクァイアは実質1グレードですが、いくつかグレードの設定があるノアは、エアログレードであるSiが買い取りに有利です。

最近のミニバンの原型とも言えるモデルは、1990年代に初代がデビューしたホンダのステップワゴンです。1999年には、セレナがそれに追随するためモデルチェンジ。21世紀に入るとノア/ヴォクシーがデビューして、ミニバン市場が戦場の様相を呈してきました。

姉妹車種のノア/ヴォクシー/エスクァイアですが、ここ2~3年はヴォクシーがトップを走り続けています。そのボディ形状からデザインが似通ってくるミニバンの中にあって、押し出しの強いフロントマスクが好評を得ているようです。販売台数では、ヴォクシーより少し下にノア、だいぶ離されてエスクァイアといった状態です。

現行モデルのデビューから6年が経過したトヨタのミニバン3姉妹は、次期モデルの登場が噂されています。一般的に、モデルチェンジ後は現行型の査定額が下がりますので、新車購入の際はモデルチェンジを待つのも一つの選択肢です。逆に、例えば今エスクァイアにお乗りの方は、次期モデルでエスクァイアの廃止が噂されていますので、早めに乗り換えたほうが良いかもしれません。

セレナ(e-POWER)

日産「セレナ」

日産「セレナ」

年式 残価率
3年落ち 約63%
5年落ち 約45%
7年落ち 約25%
9年落ち 約20%

セレナは、ハイウェイスターというエアログレードのほうが通常より高い査定額が期待できます。また、そもそもの新車価格がガソリン車より40万円以上高いe-POWERですが、ガソリン車よりe-POWERのほうが残価率は高いです。

ノア/ヴォクシー/エスクァイアと並んで、日本を代表するミニバンであるセレナ。現行モデルは、運転支援システムのプロパイロットや、モーターのみで駆動するe-POWERなど、ライバル車種と比較して先進性を強調したモデルとなりました。

ボディカラーは、白か黒が高く売れるという傾向は、セレナも例外ではありません。しかし、マルーンレッドという深みのある赤も、意外と人気です。

先にお伝えした通り、ノア/ヴォクシー/エスクァイアがモデルチェンジを控えています。これらの新型がリリースされると、そちらに人気が流れる可能性があります。

デリカD:5

三菱デリカD:5

三菱デリカD:5

年式 残価率
3年落ち 約65%
5年落ち 約47%
7年落ち 約33%
9年落ち 約24%

デリカD:5には現在4つのグレードがありますが、ディーゼルエンジンのみの展開で分かりやすくなっています。アーバンギアというエアログレードも設定されていますが、車種そのものの個性が立っており、どのグレードでも高い残価率が期待できます。とりわけ人気があるグレードはG-Power Packageです。いずれにせよ、似たような特徴のミニバンが登場することは考えにくく、当面の買い取り相場は安泰と言えるでしょう。

ミニバンとSUVの性格を併せ持った、稀有な存在感を示すデリカD:5は、なんと2007年のデビュー以来たったの一度もフルモデルチェンジをしておらず、いまだに初代モデルです。しかし、2019年に受けたビッグマイナーチェンジにより、フルモデルチェンジに近い進化を遂げています。

これまで予防安全に関する目立った装備を持たなかったデリカD:5も、2019年のマイナーチェンジによって、衝突被害軽減ブレーキなど一通りの安全装備を備えるようになりました。後退時車両検知警報システム(バックでの出庫時等に車両の接近を知らせてくれる)など、一部オプションの装備もあり、こうした装備があると加点が期待できます。

軽自動車

狭い島国である日本に、固有の存在として独自の進化を遂げてきた軽自動車。近年は、普通車のミニバン同様に居住空間の広さを求めて、四角く踏ん張ったようなデザインのボディを持つ車種が増えてきました。そうした中でも、売却時に高く売れるであろう車種をご紹介します。

ジムニー

スズキ「ジムニー」

スズキ「ジムニー」

年式 残価率
3年落ち 約63%
5年落ち 約50%
7年落ち 約28%
9年落ち 約22%

ジムニーでは、より高値なのはATよりMTですが、さらに金額に影響するのが特別仕様車であるかどうかということです。通常モデルでも十分高く売れるジムニーには、これまでランドベンチャーやワイルドウインドなどの特別仕様車が設定されてきており、軒並み通常モデルより高額査定になります。

現行モデルには、まだ特別仕様車の設定はないものの、今後登場することも考えられますのでチェックしてみてください。

ジムニーの歴史は長く、初代のデビューは1970年まで遡ります。今や軽オフロード車の代表格として押しも押されもせぬ存在になったジムニーは、2018年のフルモデルチェンジを経て4代目となりました。

3代目のジムニーは、20年の長きに渡って改良を続けて販売されてきましたが、低年式でも過走行でも高値で売れるクルマであり続けました。4代目になっても高値安定の傾向で、他車より長い納期も相まって、新車以上の価格で販売される中古車も出てきています。

N-BOX

ホンダ「N-BOX/N-BOXカスタム」

ホンダ「N-BOX/N-BOXカスタム」

年式 残価率
3年落ち 約65%
5年落ち 約42%
7年落ち 約25%
9年落ち 約21%

最新モデルのN-BOXは、予防安全装備のホンダセンシングが全グレード標準となりました。その他にも、スライドドアが電動になるG・L以上のグレードで高値が期待できるでしょう。精悍な印象の外観となるカスタム系も人気です。

N-BOXは、軽トールワゴンの分野では後発ながら、その商品力の高さから人気を集め、今や販売台数ランキング上位の常連となりました。特に後部座席の室内空間は圧巻です。2017年には初めてフルモデルチェンジを受け、キープコンセプトながら細部をブラッシュアップして、引き続き高い人気を誇っています。

車体色が豊富に用意されているN-BOXですが、やはり白・黒系のボディカラーが売却時には有利に働きます。

ハスラー

スズキ「ハスラー」

スズキ「ハスラー」

年式 残価率
3年落ち 約67%
5年落ち 約56%
7年落ち 約—%
9年落ち 約—%

ハスラーはポップな色使いを前面に押し出しており、他車と比較するとボディカラーで査定額が大きく異なることはないでしょう。しかし、グレードに関しては、先代と同様に特別仕様車のJスタイルは高値が期待できそうです。

背の高い軽ワゴンとSUVを融合させた、新しいコンセプトの軽自動車として2014年に登場したハスラー。初代モデルも、いまだに古さを感じさせないデザインですが、2020年にフルモデルチェンジを受け新型となりました。

先代では買い取り相場が比較的安定しており、新型もそうそう値崩れすることはないと考えられます。しかし、車種の性格上アクティブに使われる方は、ボディの状態に気をつけましょう。ハスラーにはキズの多い個体が他車より多く、綺麗に保てれば査定の上積みが期待できます。

エブリイワゴン

スズキ「エブリイワゴン」

スズキ「エブリイワゴン」

年式 残価率
3年落ち 約67%
5年落ち 約58%
7年落ち 約28%
9年落ち 約20%

エブリイワゴンは、スズキの軽商用バン・エブリイの乗用版です。近年は車中泊がより身近なものとなり、その人気の高まりを反映して、キャンピングカーのベースにもなるエブリイワゴンの買い取り相場は高めです。

現行型は全グレードともターボの搭載されたエンジンで、走行性能に大きな違いはないものの、上位グレードが14インチのアルミホイールなのに対し、廉価グレードのJPターボのみ13インチのスチールホイールで簡素な見た目です。

3グレードそれぞれの大きな違いは電動スライドドアと言えます。PZターボスペシャルは両側、PZターボは左側のみ、JPターボはなし。他にも細々とした違いはあるものの、目を引く違いは電動スライドドアの仕様の違いぐらいでしょう。上位のグレードから下位のグレードまでに20万円の価格差がありますが、特に売却時に有利なのが最上位のPZターボスペシャルです。こちらもやはり、白・黒系の色が高くなる傾向にあります。

スポーツカー

各世代のクルマ離れが取り沙汰される昨今、ほんの20~30年前には数多存在したスポーツカーが、今となっては風前の灯となってしまいました。しかし、そうした逆境にあって販売される車種は、希少性から注目を浴びるものです。趣味性が高く、最初から手放すことを考えて購入される方は少ないジャンルですが、絶対数が少ないぶん売却額が高くなることも期待できます。

86/BRZ

トヨタ 86

トヨタ「86」

86
年式 残価率
3年落ち 約60%
5年落ち 約44%
7年落ち 約40%
9年落ち 約—%
BRZ
年式 残価率
3年落ち 約62%
5年落ち 約49%
7年落ち 約41%
9年落ち 約—%

86/BRZは、いずれも装備の豪華な上位グレードに高値がつく傾向があります。ボディカラーは白の他に、86なら赤、BRZなら青が人気です。トランスミッションは、やはりATよりMTのほうが高く評価されます。自分好みにパーツを変更するユーザーの多い車種ですが、フルノーマルか、メーカー直系のパーツ(86ならTRD・モデリスタ、BRZならSTI)が装着されている個体は高く評価されます。しかし、社外パーツは評価されない場合が多いです。

トヨタ86/スバルBRZは、トヨタとスバルの共同開発によりリリースされたスポーツカーで、スバル独自の水平対向エンジンを搭載したFRクーペとして注目を浴びました。初登場が2012年と考えると、いまだに古さを感じさせないデザインは、完成度の高いものであったと改めて思わされます。

現在は、北米で新型が発表されたBRZは生産中止、86は新車販売が継続されているもののフルモデルチェンジが間近に迫っています。通常、モデルチェンジがあると旧型の査定額は落ちますが、米国仕様と同じならば新型86/BRZは2.4Lのエンジンになると思われ、2Lエンジンの現行モデルにプレミアがつく可能性もあります。

WRX STI

スバル「WRX STI」

スバル「WRX STI」

年式 残価率
3年落ち 約78%
5年落ち 約57%
7年落ち 約—%
9年落ち 約—%

WRX STI(STi)と名のつくモデルは総じて高値であり、とりわけ限定車・特別仕様車の相場はバブルと言っても過言ではない状態です。今後新車が販売されないとあって、年数が経っても高値を維持し続けることでしょう。

WRX STIは、もともとスバル・インプレッサのラインナップの一つでしたが、2014年のモデルチェンジで、レヴォーグとプラットフォームを共有する別個の車種として独立しました。2019年末には、EJ20型エンジンの生産終了に伴い、注文受付の終了がアナウンスされて、それ以降は在庫のみの販売になっています。

定番のWRブルーが人気色ではありますが、ボディカラーに関わらず高価での買い取りが期待できます。逆に言うと、高値安定の車種なので、容易に買い戻せないことを踏まえて乗り換えを検討したほうが良さそうです。

S660

ホンダ「S660」

ホンダ「S660」

年式 残価率
3年落ち 約57%
5年落ち 約45%
7年落ち 約—%
9年落ち 約—%

S660は軽自動車規格に属するオープンスポーツカーで、その走行性能の高さと割り切った装備から、特異な存在感を放っています。趣味のクルマといった印象が特に強い車種です。

そんなS660は、国産車全体で見たときの残価率は平均的ながら、独自の個性を持っており価値の落ちにくいクルマです。グレードは、βよりも上位グレードのαのほうが残価率は高いと言えます。ホンダの純正オプションを手掛けるModuloのパーツをまとったModulo Xの設定があるものの、本体価格のみで税込み300万円を超える金額は、乗る人を選びます。

こちらも、ATよりMT、ボディカラーは白・黒が定番で、高値の条件です。

コペン

ダイハツ「コペン」

ダイハツ「コペン」

年式 残価率
3年落ち 約62%
5年落ち 約55%
7年落ち 約23%
9年落ち 約14%

コペンもS660と同様の軽オープンスポーツカーで、「ローブ」「セロ」「エクスプレイ」と3つの異なる外観を持つモデルが用意されています(GRスポーツも含めると4つ)。需要は少ないながらも確実に存在しており、大きくは値崩れしないジャンルであると言えます。

3つの車種の中でも、初代モデルを感じさせる丸みを帯びたランプが個性的なセロが比較的高値で売れます。こちらも、CVTよりはMTのほうが高値の傾向です。各モデルとも、上位の「S」モデルより標準モデルのほうがリセールは高いようです。

ボディカラーは定番の白・黒の他、セロなら専用色のグリーンも高評価です。

下取り額をアップさせるには?

ここまで、高い下取りを期待できる車種を見てきましたが、さらに少しでも高く売りたいのが人情というもの。どうすれば高く売れるのか、ご説明します。

下取りが高くなる要素はこれだ

今や多種多様なクルマが販売されていますが、どのようなクルマでも共通して高く評価されるポイントがあります。それは、ボディカラー(主に白・黒)、低走行であることです。また、売却時期が中古車需要の高まる頃と重なると、査定額が上積みされます。

人気のボディカラーであること

クルマを売るときに高く評価されるのは白・黒系の色です。日本人が自家用車を所有するようになって久しいですが、国民性を反映したものなのか、白・黒の人気は変わりません。

中古車の価格は、新車と異なり需要と供給の関係で決まるということは、皆様ご存じだと思います。趣味性の高い車種など、例外のある場合もありますが、基本的には白・黒系の奇をてらわない色が人気で、査定額も高い傾向にあります。

走行距離が少ないこと

ほとんどの車種は、走行距離が伸びれば伸びるほど査定額は下がります。実際、記事をお読みの方も、10万キロ超えの中古車を買おうとは、なかなか思われないでしょう。

同じ年式の車種ならば、走行距離は少ないほうが査定額は高いです。ただし、これは自分がクルマを売るときの話で、買うときになるとまた見方が異なります。走行距離だけ見れば少なくても「乗りっぱなしでエンジンは絶不調」、かたや過走行であっても「丁寧に手入れされていて好調」、という場合が珍しくないからです。

需要の高くなる時期と合致すること

中古車は、4月や9月などの環境が変わる時期に需要が高まります。よって、その少し前の1~3月や7~8月は、他の時期より高額の査定が期待できます。

そうは言っても、刻一刻と価値が下がっていくのが中古車の常。売りたいと思ったとき売ったほうが高かった…となってしまっては本末転倒です。あまり、時期に囚われすぎないようにしましょう。

さらに下取り額の上積みを目指すには

ボディカラーや走行距離といった要素は、その場でどうにかしようと思ってできるものではありません。そこで、今できることで査定額を上げられるかもしれない方法をご紹介します。

愛車のカテゴリーの専門店を利用する

下取りより手間はかかりますが、愛車の属するカテゴリーの専門店で買い取り査定をしてもらうことが、高く売る方法の一つです。スポーツカーやクロカン等、特に趣味性が高かったり、アフターパーツが豊富に揃っていたりする車種は、下取りでは細かい部分の価値まで見きれないことが多いからです。

洗車や車内清掃をする

基本的には、査定の直前に洗車や清掃をしたからといって途端に査定額が跳ね上がることはありません。しかし、綺麗にしてあれば査定士の心象も良くなり、ボディの状態も正確に見極めることができます。汚れたままで査定を依頼するより、簡単にでも洗いましょう

場合によってはキズを修理する

全体的に綺麗に保たれた年式の新しいクルマでは、ボディのキズを修理したほうが、出費を差し引いても高価で買い取ってもらえる場合があります。逆に、低年式や過走行のクルマであれば、修理代のほうが高くついてしまうことも考えられますので、注意が必要です。

短期間での買い替え前提ならこんな買い方もある

新車であれば数百万円単位の買い物となり、数年に一度ポンポン買い換えるものではない、というイメージをお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、近年ではクルマの買い方や乗り方の選択肢も増え、車検ごとに新車に乗り換えるようなカーライフも十分可能となっています。それには例えば、以下のような選択肢があります。

残価設定型クレジット

自動車メーカーは、各社とも残価設定型と言われるローンを展開しています。ユーザー側のメリットは、月々の支払い額が抑えられることです。例えば、300万円のクルマを3年ローンで買うとします。このとき、300万円のうち200万円の部分を3年間分割して支払い、残る100万円は3年経った段階でどうするかを決める、という方法です。

具体的には、「クルマを乗り換える」か「残債を一括で支払う」か「再度ローンを組む」か、そのいずれかになります。300万円のクルマでも、200万円を3年かけて支払っているのと同じような形になるため、月々の支払い額が安くなります。

時期によっては、低金利や金利0%といったキャンペーンを実施している場合があります。そこには、金利を安くしてでも残価設定型クレジットを利用してもらいたいというディーラー側の思惑が。販売側としては、「ローンの最終回が近づいてきましたが、残りはどうしますか?」とユーザーに声をかけることで、自社での代替を持ちかけるキッカケにしやすいからです。

リセールバリューの高いクルマは残価も多く設定することができ、より一層の支払いが抑えられます。ただし、ここでの100万円(残価)は保証されていないということに注意が必要です。事故によって修復歴が付いたり、あるいは過走行になったりして査定額が残価を下回った場合、差額分は持ち出しになります。

残価設定型クレジットでクルマを買ったけれど、3年ないし5年が経ったとき、まだ乗り続けたいと思ったとしましたら、注意すべき点があります。再度ローンを組むとなると、当初より金利が高い場合が多いので、お金を貯めて現金一括で清算するのがベターです。

カーリース

カーリースは、3年なり5年なり契約期間を決めて、クルマを貸し出すサービスです。クルマの総額から、リース終了時の見込み買い取り額を差し引いた金額に、諸経費を加えた金額を支払います。

月々の支払い額に車検費用や自動車税が含まれており、大きな出費を気にする必要がない点がメリットと言えます。こちらも、残価設定型クレジットと同様、契約期間満了時にクルマを返却するか、買い取るか、再リースするかを決めることになります。

しかし、カーリースにはメリットばかりではありません。改造はNGですし、キズや汚れも常に気にしなければなりません。また、走行距離に制限が設けられている場合も多いです。確かにクルマに関する出費は分かりやすくはなりますが、法人のように必要経費で計上して節税に利用するということもできません。

まとめ

中古車の価格は日々変動しているものであり、当然のことながら需要が増えれば価格も上がります。一方で、オンリーワンの存在感を持つ車種に関しては、相場が安定しているケースも多いです。

いずれにしても、高く売るために少しでも綺麗な状態を保つことは、どのようなクルマにも共通して当てはめられることであり、流行に左右されるものではありません。

2020年度に発生した、新型コロナウイルスの感染拡大といったような出来事は極めて異例ですが、将来どのような出来事があって、どのように相場が動くかは全く予測ができません。もちろん、ある程度はリセールバリューの高いクルマと、そうでないクルマの見分けはつきます。とはいえ、まずは相場にこだわりすぎず、自分の好みに合ったクルマを選ぶほうが充実したカーライフとなるでしょう。その上で、自分の価値観だけで判断できない部分は下取り時のことを考えてみるなど、クルマ選びの一助としてみてはいかがでしょうか。