ツートンカラー車とは、ボディを異なる2つの色で塗装したクルマを指し、配色によってかわいらしい雰囲気になったりスタイリッシュな雰囲気になったりと、そのクルマを所有する人の個性を表せることから人気が高まっています。
個性的でおしゃれなツートンカラー車ですが、奇抜なカラーリングも多く、下取り査定に響くことを心配されている方も多いのではないでしょうか。
今回の記事では、ツートンカラーが下取り査定に与える影響や、高額査定がつくツートンカラー車はどんなものがあるのかを解説します。記事後半では、ツートンカラー車を高く売るための方法もご紹介していますので、是非参考にしてください。
昔からクルマが好きでガソリンスタンドにて整備や洗車のお手伝いをした後、Jeepディーラーにて営業を担当。クルマの販売から下取り・整備や車両メンテナンスの経験あり。クルマ業界を離れた現在は、初心者からマニアまで、様々な人が自分に合ったカーライフを楽しめるようライターとしてクルマに関する情報を発信中。
もくじ
ツートンカラーが下取り査定に与える影響を車種別に紹介
ツートンカラー車は、車種によって下取り査定に与える影響度合いが大きく異なります。若い世代や女性に人気の高い軽自動車は、ツートンカラーを装備していることで下取り価格が上がりやすい傾向にあります。一方、普通車の場合は単色車のほうが人気が高いことが多いです。そのためツートンカラーが理由で下取り価格が落ちてしまうケースもあります。
また、最近では複数種類のツートンカラーを設定している車種も多く、同じ車種の中でも配色が違うだけで下取り価格に大きな差が生まれることも。ここからは、高額査定がつきやすい車種や配色を解説します。
軽自動車はツートンカラーでも高く売れやすい
一般的に、仕事でもプライベートでもシーンを選ばず使えるとして単色のほうが人気が高いです。しかし軽自動車は例外で、単色よりもツートンを採用したクルマのほうが高額査定がつくこともあります。
ツートンカラーは、おしゃれで所有者の個性を表現できることから、若い世代や女性に人気のカラーです。そのため若い世代や女性からの支持が高い軽自動車に、ツートンカラーが多く採用されるようになりました。
普通車に採用されているツートンカラーは比較的落ち着いた2色が多いですが、軽自動車のツートンカラーのバリエーションは様々です。クルマがやわらかい印象になるパステルカラーや赤・黄などの原色を採用したカラーも多く、パステルカラー×ホワイトならかわいらしい雰囲気に、赤×黒なら引き締まった雰囲気にというように所有者の個性を現すことができます。
また、ツートンカラーには派手さを抑えるという役割もあります。例えば、黄色や緑といった奇抜な色にブラックなどの定番カラーを合わせることで、ぐっと引き締まった見た目にすることが可能です。
ここからは、具体的な車種を挙げて、人気のツートンカラーをご紹介します。
ダイハツムーブキャンパス
ダイハツムーブキャンパスは、かわいらしいフォルムで女性に人気の軽自動車です。クルマのイメージカラーにもツートンカラーが採用されており、ツートンカラーの人気の高さが伺えます。
中でも特に人気なのは、「パールホワイトⅢ×ナチュラルベージュメタリック」「パールホワイトⅢ×ライトロースマイカメタリックⅡ」です。ムーブキャンパスは、淡い色×白の組み合わせの人気が高く、これらのカラーは下取りでも高額査定を期待することができます。
スズキハスラー
一般的に、派手で目立ちすぎてしまう原色は査定が落ちやすいとされていますが、スズキハスラーは例外です。アウトドア感が強いクルマということもあり、赤や黄色といった原色系が人気となります。
スズキハスラーで人気のツートンカラーは「フェニックスレッドパール×ガンメタリック」です。ホワイトやブラックといった通常人気の単色を抑えツートンカラーが一番人気となっています。そのため、下取り時も人気が高いツートンカラーを採用したクルマのほうが高額査定がつきやすいと言えます。
ホンダN-BOX
広くて使いやすいと幅広い層に人気のN-BOXでもツートンカラーの選択が可能です。しかし、N-BOXの場合は、「ブラック」「ホワイト」といった単色のほうが人気が高く、ツートンカラーだと配色によっては下取り価格が下がってしまうケースがあります。
N-BOXで人気の高いツートンカラーは「プレミアムホワイトⅡ&ブラック」です。この配色であれば需要が高いため、下取り時に高額査定がつくこともあります。
普通車の奇抜なツートンカラーは下取りが落ちやすい
普通車は、軽自動車と比べツートンカラーの査定額が落ちやすい傾向にあります。ツートンカラーは異なる2色の塗装を使用しているため見た目が派手になりやすく、日常使いだけでなく仕事や冠婚葬祭など幅広いシーンでの使いやすさを求めるユーザーが多い普通車では、ツートンカラーの人気が低くなります。
また、軽自動車のようにクルマにかわいらしさやおしゃれ・個性を求めるユーザーが少ないことも、査定額が下がる原因として挙げられます。
ツートンカラーの中でも特に奇抜なカラーリングは査定が低く、ブラック×グレーなど人気の定番色を組み合わせたカラーであれば査定が下がりにくいです。
ヤリスクロス
コンパクトSUVで人気のヤリスクロスには、定番の単色の他にツートンカラーの設定があります。人気色は、ホワイト・ブラック・シルバーの単色となりますが、ツートンカラーでもスタイリッシュな雰囲気で、使い勝手の良い「ブラックマイカ×シルバーメタリック」「ブラックマイカ×ホワイトパールクリスタルシャイン」などのシンプルなカラーリングであれば、それほど下取り査定に影響しないでしょう。
逆に、ブラックボディにゴールドのルーフを採用した奇抜な「プラスゴールドメタリック×ブラックマイカ」などの場合は、使うユーザーが限られ下取り査定に大きく影響する可能性があります。
三菱デリカ
三菱で人気のミニバン「デリカ」は、SUV性能が付いておりアウトドア色が強いことから普通車では珍しくツートンカラーの人気も高いです。
人気№1は単色のブラックですが、2位は定番の単色ホワイトを押さえ、アイガーグレー×ブラックマイカが人気となっています。
もともと奇抜なボディーカラーの設定がなく、ツートンも落ち着いたカラーリングの設定ばかりなので、人気の配色を選べば、それほど下取りの減額を心配する必要はありませんが、ウォームホワイトパール×スターリングシルバーメタリックはツートンカラーの中で人気が低めとなりますので、査定に影響が出る可能性があります。
トヨタC-HR
コンパクトカーで高い人気があるC-HRでは、定番の単色の他に様々なツートンカラーが用意されています。中には、グリーンにホワイトルーフの「ホワイト×ラディアンとグリーンメタリック」やブラックボディにホワイトルーフと反対色を使った「ブラック×ホワイトパールクリスタルシャイン」という配色もあり、これらのカラーは派手な印象が強いため、単色を使用したC-HRよりも査定が下がる可能性があります。
ツートンカラーの中でもホワイト・ブラック・グレーを使ったシンプルな配色は人気が高い傾向にあります。最近はブラックルーフが流行していますので、「ホワイト×ブラックマイカ」のような使いやすいカラーリングであれば下取り査定が減額される心配も少ないでしょう。
ツートンカラーは一時の流行?これまでのツートンカラーの歴史
最近軽自動車を中心に流行しているツートンカラーですが、ツートンカラーを採用したクルマの歴史は長く、様々な形状・価格帯のクルマで人気を集めてきました。
ここからは、ツートンカラーが流行するきっかけとなったクルマやツートンカラー車がどのような変貌を遂げてきたのかをご紹介します。
ツートンカラーの人気のきっかけはスポーツカー
国産車のツートンカラーは、スポーツカーで採用されたことがきっかけで世間に浸透し始めたとされています。以前から、おしゃれでスタイリッシュな雰囲気を出すことができるツートンカラー車は輸入車で多く採用されていましたが、日本で採用され始めたのは昭和30年頃となります。
当時は日産フェアレディやブルーバード、いすゞのヒルマンミンクルでツートンカラーが採用されており、今のようなパステルカラーや原色ではなく、淡い2色をボディの上下で塗り分けることで上品さを出していました。
ツートンカラー車は採用後すぐに人気が出たわけではなく、人気が出始めるきっかけとなったのは1970年代に登場したフェアレディZです。このクルマはこれまでの淡いカラーではなく、マンハッタンカラーと呼ばれるブラック×シルバーをボディーカラーに採用。ツートン=上品というイメージから重厚感のあるイメージへと変わり、スポーツカーのスタイリッシュなフォルムとの組み合わせが人気を集めました。
また、1983年にはホワイトとブラックを採用したハチロクも登場。漫画「頭文字D」に登場したこともあり、ツートンカラーのスポーツカーが憧れの存在となりました。
以前は高級車のイメージが強かったツートンカラー
異なる2色の塗装を施したスポーツカーの登場で世間に浸透したツートンカラーですが、塗り分けに手間と費用がかかるためクラウンやセドリック、レオパードなど高級車に設定されることがほとんどでした。
スポーツカーの配色とは異なり、明るい色を取り入れることで上質な高級感を出しており、しばらくはツートンカラー=高級車というイメージが定着しました。
軽自動車でツートンカラーが流行し始めたのは最近
現在のように、軽自動車にツートンカラーが採用され始めたのは最近で、2002年に発売されたアルトラパンが軽自動車のツートンカラーの先駆けだと言われています。
アルトラパンは、これまでのようにボディの上下で2色を塗り分けるのではなく、ルーフの色だけを変える方法を採用。ファッションへのこだわりが強く、クルマに個性を求める若者や、かわいらしさやおしゃれな雰囲気を求める女性に人気となりました。
異なる2色を塗り分けるため、コスト面がツートンカラー車の課題でしたが、軽自動車であれば塗装面積が少なく費用を抑えることができるという点も、軽自動車でツートンカラーが普及した理由のひとつです。
このように、時代によって人気のボディータイプや塗分け方法は変化してきましたが、おしゃれで他のクルマと差をつけることができるツートンカラーは昔から愛されています。今後も、おしゃれで個性的なツートンカラーの人気は続いていくことでしょう。
ツートンカラーのクルマを高く売るなら一括査定がオススメ
車種や配色によっては減額の対象となる可能性もあるツートンカラー。大切な愛車を売るなら少しでも高く売りたいと考える方が多いと思います。
ここからは、ツートンカラーを高く売る方法をご紹介しますので是非参考にしてください。
一括査定なら複数業者に査定依頼が可能
クルマの一括査定は、買い取って欲しいクルマの情報や個人情報を所定のフォーマットに一度入力するだけで、簡単に複数業者へ査定を依頼できるサービスです。申し込みは非常に簡単で、個人情報の入力をしなくても年式や走行距離で相場が分かるサイトもあります。
一括査定のメリットは、複数の業者に査定額を提示してもらうことで一番高く買い取ってくれる業者を見つけやすいという点です。また、業者同士で価格を競合させることもできますので、最初に提示された金額より高い査定額がつく可能性もあります。
出張査定が便利
一括査定のメリットは、ほとんどの業者が出張査定に対応しているという点にもあります。複数社で査定額を比較するために、中古車販売店をいくつも回るのは時間がかかってしまいますが、出張査定なら自宅に査定士が訪問してくれますので自宅にいながら複数の業者を比較することが可能です。
オススメの一括査定業者
できるだけ高くクルマを売りたいのであれば、一括査定サイトの選びも大切です。ここからは、オススメの一括査定サイトとその理由をご紹介します。是非愛車を売る参考にしてください。
サイト名 | 特徴 |
---|---|
カーセンサー | 提携業者数1,000社以上と業界最大手 |
中古車販売サイトも運営しており安心 | |
ナビクル | 申し込み時におおよその買取金額が分かる |
一括査定シェア№1 | |
ズバット車買取 | 個人情報を入力しなくても相場が分かる |
最大10社に査定依頼が可能 |
ツートンカラー車が下取りに与える影響まとめ
一般的に、スタンダードな単色のボディーカラーのほうが査定額は高いとされていますが、クルマに「おしゃれ」「かわいい」を求める若い世代や女性に人気の軽自動車の場合、ツートンカラーのほうが単色のクルマよりも人気があり高く売れることがあります。車種によってはパステルカラーや原色を使ったボディーカラーでも高額査定がつくことも。
一方、シンプルな使いやすさを求めるユーザーが多い普通車の場合、ツートンカラーは単色と比べて査定額が低い傾向に。特に派手で奇抜なグリーンやオレンジなどのカラーリングは人気が低く、単色のクルマと比べ査定額が大きく下がってしまうケースがあります。普通車でツートンカラーを選ぶのであれば、主張が強くないホワイト・ブラック・グレーなどの定番色の組み合わせにすることでツートンカラーによる減額を抑えることが可能です。
ツートンカラーのクルマを高く売るなら、複数業者にまとめて査定を依頼できる一括査定サイトを利用することがオススメです。さらに出張査定に対応している業者なら、自宅まで査定をしにきてくれますので、忙しい方でも簡単に愛車の査定額を知ることができます。
また、こちらの記事はクルマを高く売る方法をまとめたものです。少しでもクルマを高く売る方法を知りたいと考えている方は是非参考にしてください。
【クルマを高く売るための11つのコツ】査定時に見られるポイントを徹底解説