ナンバーが付いていないレース用バイクなどをクルマに載せて運ぶには、ホンダステップワゴンが向いていると言われています。その理由は、5ナンバーサイズでありながら、広い荷室を備えていることと、維持費が安いことが挙げられます。
トランポとして使用できるミニバンの車種は、5ナンバーサイズでも数多くあります。しかし、その中でもステップワゴンが一番トランポに向いています。それはなぜかと言うと、繰り返しになりますが他のミニバンより荷室が広いことと、地上から荷室迄の高さが低いことが大きなポイントでしょう。
そこで、ステップワゴンがトランプに向いている本当の理由と、トランポへの改造の仕方などを詳しく解説します。
自動車鈑金工場で高卒から10年ほど修行し、その後独立して自分の自動車鈑金工場を設立。中古車の粗悪さが許せず、中古車買取と鈑金修理を一つにしようとオークションに出入り。普通のクルマだけでなく修復歴車を落札して修理し直して販売や事故車を修復する仕事を20年程度行う。現在は財経新聞などにも記事提供を行うクルマ専門ライターとして活動中。
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もくじ
トランポにステップワゴンが向いている5つの理由
トランポとは、ナンバーが付いていないレース用のバイクを運ぶトランスポーターのことですが、このトランポにステップワゴンが向いています。
ステップワゴンは思いのほか室内が広く、さらにバイクを載せやすいことから、一部マニアにトランポとして人気があります。
ステップワゴンがトランポとして向いている理由には、以下の5つが考えられます。
- ステップワゴンは荷室が広い
- ステップワゴンは低床なのでバイクを載せやすい
- 購入資金やランニングコストが安い
- ステップワゴンは5ナンバーなので税金が安い
- 他の5ナンバーミニバンより故障しにくい
理由①ステップワゴンは荷室が広い
トランポとしてミニバンを使用するには、バイクが載せられる広さが必要です。しかも、載せるバイクの種類により大きさも異なるので、できるだけ広い室内空間がないことには、ミニバンでも使い物にならないでしょう。
ここで、現行モデルのステップワゴンが、実際にどれだけの荷室寸法なのか見てみると、奥行きは2列目シートを残すと1,640mmですが、2列目シートを取り外すと2,270mmもあります。ホンダVFR1200Fが全長2,250mm、スズキGSX1300Rハヤブサが全長2,190mmなので、このあたりのビッグサイズな大型バイクも難なく乗せることができます。
このように、2列目シートを取り外せば大型バイクを載せられるスペースがあるのがステップワゴンの魅力です。また、2列目シートを外さない場合でも、80ccまでの殆どのバイクやスクーターを荷室に載せることができます。
ゆったりとした奥行きがあることから、商用バンのようにミニバンのステップワゴンを使用できます。また、荷室幅も一番狭い後輪タイヤの部分で98mmあるので、バイクの大きさによっては2台積も可能です。
理由②ステップワゴンは低床なのでバイクを載せやすい
どれほど荷室が広くても、バイクを載せやすい高さでなければ使い勝手が悪いと言えます。その点、現行のステップワゴンは、リアゲートを開けたときに地上から荷室迄の高さが、FF車(フロントエンジン/フロントドライブ)だと僅か445mmなので、バイクを載せたり下ろしたりが楽にできます。しかも、リアゲートを開いた際にリアバンパーが車体に残らないので、バイクを載せる際に車体がキズついてしまう心配も少ないでしょう。
また、先代モデルの4代目も、リアゲートを開けた際の地面から荷室迄の高さがFF車は525mmなので、現行モデルでなくても非常に低床であることがわかります。
低床であれば、バイクを載せるときに荷室から地面に置くスロープの傾斜が緩やかになることから、バイクを押して荷室に載せる際も、かなり楽であることがわかります。
例えば、商用バンの日産キャラバンには、トランスポーターが用意されています。しかし、床面までの高さは625mmなので、ステップワゴンに比べると床面が地上より非常に高いことがわかります。
このように、商用車をも凌ぐ低床のステップワゴンは、トランポとして絶好の車種と言えます。
理由③購入資金やランニングコストが安い
トランスポーターとしてクルマを使用する場合、購入資金やランニングコストが気になる人も多いでしょう。特にランニングコストは、高額になってしまうと日々の生活を圧迫するので、できるだけ安く済ませられることに越したことはありません。
ステップワゴンの現行モデルは、新車の車両本体価格が一番安いモデルで271万4,800円です。この販売額は、新車として購入できる現行モデルの中において安い部類に入ります。そして、もっと安く探したいのであれば、中古車を探すと現行モデルでも総支払額で200万円を切る価格で手に入れることができます。
そして、最も気になるランニングコストですが、現行ステップワゴンの実燃費を調べると、ハイブリッドモデルで約17km/l、ガソリンターボでも約15km/lを記録する報告が、非常に多く見受けられます。これだけの低燃費であれば、トランポとして使用して遠くに出かけても、かなりランニングコストは良いと言えます。
またステップワゴンは、オイル交換もフィルター合わせて4リッター缶を1缶用意すればフィルター交換まで可能なので、かなり経済的です。ただし、先代モデルの2009年10月以降のモデルに限られます。例えば、同じミニバンのトヨタノアは、オイル交換時にフィルターを同時交換すると4.2L必要となりますし、前出のキャラバンもフィルター同時交換の場合に5.2L必要となることから、ステップワゴンは相当数のランニングコストの抑制が可能であるということがわかります。
理由④ステップワゴンは5ナンバーなので税金が安い
ステップワゴンの最大の魅力は、5ナンバーであることです。これは自動車税にも大きく影響しており、ミニバンの3ナンバーより税金で優遇されています。
たとえば、日産エルグランドの2.5Lの自動車税43,500円と比較すると、ステップワゴンは1.5Lなので30,500円で済みます。
さらに、車検ごとに支払う重量税も大きく異なります。車検は2年に一度やってきますが、そのときに重量税が2年分徴収されます。ここで事例として、エコカーではない一般の重量税とした場合を想定した上で、またもやエルグランドと比較してみます。「エルグランドの車両重量は1,930kgから2,080kg、重量税は32,800円から41,000円」です。「ステップワゴンは、車両重量1,660kgから1,820kg、重量税24,600円から32,800円」です。このように、重量税にもワンランク上の違いがあります。
ホンダステップワゴンは、3ナンバークラスと変わらない広い荷室を持っていながら、かなり税金もお得であることがわかります。
理由⑤他の5ナンバーミニバンより故障しにくい
ミニバンには、ホンダステップワゴンの他にも5ナンバークラスは多くあります。しかし、意外にもホンダステップワゴンは、故障しにくいクルマとして知られています。
例えば、同じ5ナンバーの日産セレナの場合、トランスミッション(エンジンの動力をタイヤに伝えるための変速機)にCVTを使用しています。CVTは無段変速なのでスムーズな走行がウリですが、その反面故障のリスクが高いことで知られています。これは走行距離が少なくても故障することがあり、特にセレナではCVTの故障が頻発しています。この他、日産車は昔から電気系統が弱いことで知られており、ラジエーターの電動ファンをはじめ、エンジンを制御するセンサー類の故障も多く見られます。
また、トヨタのノア/ヴォクシィも5ナンバーですが、世界のトヨタが販売する人気のミニバンであるにも関わらず意外にも故障があります。特に多いのがエンジンオイルフィラーキャップのパッキンの傷み。このパッキンが傷むと、エンジンオイルがフィラーキャップの隙間から漏れ出してエンジン不調になります。
また、重症となる故障にはオーバーヒートがあります。これは、ウォーターポンプの故障(エンジンを冷やす冷却水を循環させるためのポンプ)が殆どで、最悪の場合ポンプの羽が無くなっていることもあります。
しかし、ホンダステップワゴンは、かなり雑に扱っても故障が出にくいことで知られており、修理費用が他の5ナンバークラスのミニバンより少なく済みます。
実際にステップワゴンをトランポに改造する方法
ステップワゴンをトランポとして使用するために購入しても、直ぐにトランポとして使えるわけではありません。それなりに準備や改造が必要になることを忘れてはいけません。
ステップワゴンをトランポとして使用するなら、まずどんなバイクを載せるのか、またはどんなレーシングカートを載せるのかにより改造方法も異なります。そこで、それぞれの改造方法について詳しく解説します。
2列目3列目シートを取り外す
ステップワゴンをトランポとして使用する場合、ステップワゴンは2列目と3列目を折りたたんで収納できるから十分と考える人もいるでしょう。しかし、シートを折りたたんでも、それだけだとバイクによってはスペースが足りません。基本的に、ステップワゴンをトランポにするには、2列目と3列目のシートを取り外す改造から始める必要があります。
シートの取り外し方は、ボルトで固定されているだけなので、工具を持っていれば外すことは可能です。しかし、シートは人間の体を支えるために頑丈な作りになっていることから、意外に重量があるので、取り外すために社外に出す時は注意する必要があります。
バイクを載せるにはタイ・ダウン・フックを取り付ける
バイクを載せるために、ステップワゴンからトランポへ改造するには、バイクを動かないよう固定することを考える必要があります。
バイク固定には、フロントタイヤを挟み込んで固定するチョックスタンドを利用すると良いでしょう。しかし、取り付けるためには車体に固定しなければなりませんし、価格が高いところもネックです。
そこで、バイクを固定しても直ぐに元に戻すことができるよう改造するためには、タイ・ダウン・フックと固定ベルトを使用するのが良いでしょう。
タイ・ダウン・フックは前後に取り付ける
バイクを荷室に積み込んでステップワゴンを走行させると、固定が不十分であった場合にバイクが転倒する恐れがあります。そこで、確実に固定するためには、前輪と後輪の両方をしっかりと固定するのが理想です。
例えば、後輪はスタンドがあるので大丈夫と判断して前輪だけ固定したとしましょう。その状態でカーブの続くような道を走れば、バイクは必ずといって良いほど傾こうとします。そして最悪の状況になると、バイクは転倒してしまうでしょう。
最悪など起こるはずないという人もいます。しかし、一般道路では予期せぬ出来事が多く発生します。クルマを運転していれば、必ずヒヤッとする体験をしたことがあると思います。このような状況がいつ襲ってくるかわかりませんから、ステップワゴンをトランポとして使用するときには、バイクの前輪と後輪の両方をしっかりタイ・ダウン・フックで固定しましょう。
タイ・ダウン・フックの取り付け場所はシートベルトやシートの固定部分がお勧め
バイクを固定するためのタイ・ダウン・フックは、どこにでも取り付けて良いというわけではありません。ステップワゴンの車内の中で剛性がしっかりした場所に取り付けなければ意味がないでしょう。
そこで、お勧めの場所は、シートベルトの取り付けボルトに共締めで取り付ける方法や、シートレールを固定しているボルトを活用するのが良いでしょう。これらの場所は、かなり強固にできているので、バイクに走行中の横Gがかかっても問題ないはずです。
カートを載せるための簡単なカート用の棚を作る
ステップワゴンをトランポとして使用する人には、バイクの他にレーシングカートを載せる人も多いでしょう。確かに、シートを畳んでしまえばレーシングカートを1台積むことは可能です。しかし、それでは工具などの他、備品を一緒に積むことができません。
そこで、レーシングカートを載せることを考えているなら、ステップワゴンの車内に棚を作ってトランポにしたほうが効率が良いでしょう。
アングルと仕切り板を用意する
ステップワゴンの車内に棚を作るなら、ホームセンターで売られているアングルとコンパネなどの板を用意すると良いでしょう。
まず、棚を作るには、ステップワゴンの荷室寸法を測り、どのような棚を作るのか設計図を作ります。設計図は、本格的なものでなくても構いません。最初はイラスト程度から書き始め、そして、どのようなサイズにするのか寸法を決めてイラストに記入すれば良いでしょう。そうすることで、必要な材料がわかり、そして材料の寸法も知ることができます。
アングルはホームセンターで寸法に合わせて購入
材料を購入しても、カットする道具を持ち合わせない人も多いでしょう。そこで、便利なのはホームセンターで行っているカットサービスです。
ホームセンターで材料を探し出せたら、それを自分で制作した設計図通りにカットしてもらいましょう。ただし、カット料金がかかるホームセンターもあります。
仕切り板にはコンパネが向いている
ステップワゴンをトランポとしてレーシングカートを載せる場合、仕切り板にはコンパネが向いています。
ホームセンターに行けば、様々な板が売られていますが、コンパネはコンクリートパネルの略で、コンクリートの型枠に使われることから水分に強いメリットがあります。そこで、雨天などで濡れたレーシングカートを積み込んでも、水分で板が傷みにくいコンパネが便利です。
アングルをボルトナットで組み上げてコンパネは載せるだけ
アングルを組むには、ボルトナットを使用するのが良いですが、コンパネの取り付けには特に強固に留める必要はないでしょう。とうのも、コンパネ自体の自重と、その上に載せるレーシングカートなどの主さで、ステップワゴンでの移動中は動くことが殆どないからです。
ただし、路面がデコボコしている場合で、クルマがはねるような道を走ると、積まれているレーシングカートも跳ねるので、簡単で良いので上下に動かないように止めておくようにするだけで良いでしょう。
バイクを載せるにはラダーと踏み台を用意する
バイクをステップワゴンの荷室に載せるには、ラダーが必要になります。ラダーを使えば、バイクを押して転がすことで、荷室に載せることが可能です。
ただし、バイクを荷室に載せるには、ステップワゴンの床の高さまで載せる人も上がる必要があります。そこで踏み台の準備をしておきましょう。もし、踏み台がないままバイクをラダーで載せていくと、自分がステップワゴンの荷室に入るとき、非常に苦労することになるでしょう。
ステップワゴンをトランポ用と日常用で使い分ける方法
ステップワゴンはミニバンなので、もともと人を乗せて走るクルマとして最適ですから、トランポと日常使いの2種類で簡単に使い分けができるようにすることが理想です。
そのためには、改造してもトランポ用から日常用に手間なく元に戻せるような工夫が大事でしょう。
ステップワゴンはトランポと日常使いの兼用にしておこう
ステップワゴンは、基本的に人を乗せるミニバンですから、トランポとして割り切って購入する人だけでなく、トランポと本来のミニバンとして使用したい人も多いでしょう。そこで、できればトランポに改造したステップワゴンの荷室を直ぐに戻せるようにしておくと便利です。
大型バイクを積み込む場合は、2列目シートを外さなければならないので、元に戻すことは非常に難しいと考えられます。バイクを固定するには、固定用のタイ・ダウン・フックやチョックスタンドが必要となるのですが、それらの取り付け方次第によっては、2列目シートを元に戻すことが困難となる場合も生じます。
そこで、2列目シートの脱着をしやすいように、タイ・ダウン・フックやチョックスタンドを取り付けるようにします。しかし、チョックスタンドでは2列目シートを取り付けの際に邪魔になるので、タイ・ダウン・フックでの取り付けをお勧めします。
また、レーシングカートを載せる場合に取り付けた棚も、簡単に取り外せるようクルマに設置すると良いでしょう。たとえば、ボルトナットなどを使い車に棚を固定してしまうと、取り外しに時間がかかります。そこで、リアタイヤの出っ張りを滑り止めに利用するように組み立てることで、車体にボルトナットで固定しなくても動かないように取り付けることができます。
このように、すぐにトランポから日常使いに戻せるように改造しておけば、新たにトランポ専用としてステップワゴンを購入しなくても済むので、家計にも優しく家族からの同意も得られやすいでしょう。
汚れても問題ないようにブルーシートなどを敷いておこう
トランポとしてステップワゴンを使用する場合、バイクなどをそのまま載せてしまうとフロアを汚してしまうことになります。フロアはカーペットなので最初はあまり汚れは目立ちませんが、バイクのオイルやグリースが漏れてカーペットに垂れるとシミを作り、落とせなくなる危険性があります。
そこで、フロアには最低限ブルーシートを敷いておくことを、お勧めします。また、器用な方であれば、フロアの形に合わせてコンパネなどの板を切り出してフロアに敷いても良いでしょう。
汚れを防ぐ目的は、日常使いにも汚れを気にしなくて済むことや、買取時にも汚れがないほうが高額査定を取りやすいからです。
トランポ用に買うならこのクルマ!ステップワゴン以外の選択肢
ステップワゴンは、5ナンバーの車格で広い荷室からトランポとして使用するには向いています。しかし、他にも5ナンバーでトランポとして使用できそうなクルマがあるので、それぞれの特徴をステップワゴンと比較してみます。
トヨタノア/ヴォクシー
まずは、トヨタノア/ヴォクシーが候補として挙げられます。
現行モデルのステップワゴンとトヨタノア/ヴォクシーで比較してみると、荷室寸法では、2列目を残した状態でステップワゴンは1,640mm、ノア/ヴォクシーは1,710mm、2列目を取り外すとステップワゴンは2,270mm、ノア/ヴォクシーは2,000mmです。そして、
地上高はステップワゴンが445mmに対し、ノア/ヴォクシーは530mmです。
このように、2列目を外して大型バイクを載せようとしても、全長が2mを超えるバイクをノア/ヴォクシーは積むことができません。また、床面までの高さもステップワゴンのほうが低く、優れていることがわかります。
トヨタハイエース
トヨタハイエースは、荷物を運ぶことに特化したクルマなので、荷室寸法はステップワゴンより広いのは当たり前です。その証拠に、荷室長は2列目シートを外さなくても1,960mmあり、2列目シートを外すと3,000mmです。
しかし、床面までの高さは753mmもあり、バイクを載せるにはかなり高さがあるので、大変であることがわかります。しかもバンタイプなので乗り心地が硬く、日常的に使用するには難ありといったクルマです。さらに、ハイエースにもワゴンタイプはありますが、こちらはシートの脱着に非常に手間がかかるため、ハイエースをトランポとして使用するなら、ワゴンタイプよりもバンタイプが向いています。
このように、ハイエースバンは荷室長が長く、大型バイクを載せることはできますが、載せるまでの床面までの高さがステップワゴンよりあることと、日常使いに向かないことがネックになり、ステップワゴンのほうがトランポに向いていると言えます。
日産セレナ
現行C27日産セレナをトランポ化する場合、2列目シートを畳んだ状態で1,730mmあるので、この状態ならステップワゴンより荷室長があります。しかし、2列目シートを外した場合、2,190mmなのでステップワゴンより荷室長は狭くなっています。そして、荷室までの高さは530mmなので、荷室へのバイクの載せやすさは、ステップワゴンが優れていると言えます。
三菱デリカD:5
デリカD:5は、パジェロ譲りの悪路走破性を備え、しかもディーゼルエンジンを選べることから、アウトドアに使用される人も多く、隠れた人気車です。そこで、デリカD:5がトランポとして向いているか荷室寸法を見ると、荷室を最大限に使う状態で荷室長は1,610mmです。そして2列目シートを外した場合は2,200mmですから、かなり大型のバイクが乗せられます。しかし、ステップワゴンは2,270mmなので、荷室の長さはステップワゴンのほうが70mm長くなります。こういったことからも、バイクの積み込みには、ステップワゴンのほうが向いているでしょう。
しかも、荷室の開口部の高さがステップワゴンは1,460mmであるのに対し、デリカD:5は1,130mmしかありません。これは、かなり高さが低いので、バイクを載せるには問題となるでしょう。そのため、トランポとして使用するなら、バイクの載せやすさにしても奥行きの長さにしても、ステップワゴンのほうが向いています。
まとめ
ステップワゴンは、5ナンバーサイズでありながら荷室が広く、しかもクルマのコストも安く済むことから、トランポとして向いています。
ステップワゴンは、ミニバンとして日常的に使用できる乗り心地を備えているので、トランポだけでなく普段使いにも使用することができることが大きなメリットです。しかも、故障がしにくく、税金も安いので、ランニングコストも抑えられるメリットがあります。
この他にも5ナンバーサイズのミニバンはありますが、荷室の広さやバイクの載せやすさを考えても、ステップワゴンがトランポとして向いている車種と言えます。