事故車の査定額はどのくらい下がる?修復歴がつくデメリットと査定前に修理すべきかどうかを徹底解説

事故車の査定額はどれぐらい下がる?

「過去に事故歴、修理歴のあるクルマを売りたいけど、査定にどれぐらい影響するのか心配…」このように感じる方も多いのではないでしょうか。

査定に大きく響くのは「修復歴」がある場合。この場合は数十万円ものダウンが生じることも。逆に「修理歴」や「事故歴」といったものは、査定に大きな影響を与えないことも多く、せいぜい数万円のダウンで済む場合もあります。

では、修復歴とそれ以外の分かれ目はなんなのか。この記事では、どのような事故が、どのように査定へ影響するのか、詳しくご説明します。

事故車の買取査定額はどのぐらい下がるのか?

皆さんのご想像通り、クルマが激しい壊れ方をしたときは、査定額が大幅に下がる可能性が高いです。損傷箇所によっては、40万〜50万ほど減額されることもあります。

一方、大きな壊れ方をしていても、あまり査定に響かない場合もあります。

その分かれ目となるのが「修復歴」です。

事故車が大きく査定ダウンするのは「修復歴あり」の場合

事故車が大きく査定ダウンするのは「修復歴あり」の場合です。この場合、40〜50万円の大幅ダウンになる場合も往々にしてあります。

「修復歴」は車の骨組みを直したときに付く

修復歴が付くか付かないかは、クルマの骨格部位に損傷を受けたかどうかで決まります。

日本全国、どこの買い取り店でも、日本自動車査定協会の定める基準に則って修復歴を判断しています。

具体的には、以下の部位に損傷が有り、修復・交換されているクルマは修復歴ありになります。

修復歴車 日本自動車査定協会の定める基準画像引用:一般財団法人 日本自動車査定協会 東京都支所

  • ①フレーム(サイドメンバー)
  • ②クロスメンバー
  • ③インサイドパネル
  • ④ピラー
  • ⑤ダッシュパネル
  • ⑥ルーフパネル
  • ⑦フロア
  • ⑧トランクフロア

なぜこのような基準があるかというと、高速走行の直進時にハンドルがブレたり、近年のクルマだと自動ブレーキ装置が誤作動したりと、走りの根幹に関わる部分に影響しかねない箇所だからです。

要するに、この部分を損傷していると安全性が損なわれている可能性ありということになります。

因みに、「事故歴」も「修理歴」も修復歴とはイコールではありません。事故に遭っても上記の骨格部位に被害が及ばなければ「修復歴」は無しという扱いになりますし、擦り傷を塗装し直すといった修理も当然修復歴には含まれません。この場合は査定ダウンが数万円で済むことも。それぐらい修復歴のありなしは大きな違いなのです。

なお、「修復」という言葉から修理を受けていることが前提と勘違いする方もいらっしゃいますが、修理をしていなくても骨格部位が損傷していれば修復歴ありの扱いになります。

大きく査定額が下がるのは「フレーム(サイドメンバー)」の修復歴

そして、中でも査定額が大きく下がるのは、骨格のいわば土台の部分に損傷を受けたときです。

例えば、現行型のホンダ・フィット HOME(1,718,200円)で、左右フロント下部にあるフロントサイドメンバーが損傷したとすると、概算で28万6,000円の減額になります。

もちろん、これは日本自動車査定協会の減点基準に則った机上の計算なので、必ずしもこの金額になるとは限りません。しかし、骨格が歪むというのは、それだけ価値の下がることだと認識しましょう。

逆に「修復歴」がつかず、綺麗に直っていれば減額は最低限

逆にいうと、修復歴がつかず、綺麗に直っているような場合はそれほど査定に大きな影響を受けないこともたくさんあります。

例えば、バンパーやドアを交換しても修復歴ありとはなりません。この場合は数万程度のダウンで済むか、もしくは減額されないことも。

一つの筆者の経験で身近な事例を挙げますと、以前に愛用していたクルマでの乗用中、コンビニの駐車場で側突されてドアを交換したことがあります。しかし、乗り換えの際に下取り査定してもらったところ、全く事故歴の無いクルマと遜色ない金額が付きました。

ただし、注意事項が一点。事故歴、修復歴に関しては正直に伝えましょう。仮に隠して売却したとしても後々判明することになりますし、そこで契約不適合責任(旧:瑕疵担保責任)を問われて減額されたり、損害賠償請求をされたりする可能性もあります。

故障や不具合を隠して売ることは後々トラブルになりますので、必ず正直に申告するようにしてください。

以下、クルマの不具合を隠して売る危険性について述べた記事になります。興味のある方はこちらの記事も合わせてご覧ください。

クルマの故障は隠さず売ろう!故障車売却の注意点【クルマの故障を隠して売るのはNG!】故障は隠さず廃車専門の買取店に売却しよう!

走行に支障のないキズなら、修理せず売ったほうがお得!

クルマのバンパーを少し擦った程度であった場合、修理をせずに売ったほうが、結果的にお得になる場合が多いです。なぜなら、板金塗装の修理代がキズ・凹みによる減額よりも大きくなる可能性が高いからです。

また、DIYで修理するというのも得策ではありません。中途半端に直して逆にキズが目立ってしまい、更に査定額が下がる恐れがあります。

1cm未満の傷は査定に影響しない

ちなみに、1cm未満のキズや凹みは「日本自動車査定協会」の定める基準においては減点なしと定められています。

1cm未満の傷、凹みは無減点とする
加減点基準の組み立て-日本自動車査定協会

逆にいうと、自分でDIY修理をしてキズを1cm以上に広げてしまうと、本来査定に影響しなかったはずのキズが減点対象になる恐れもあります。

できるだけ小さなキズはいじらず査定に出したほうが、失敗は避けられます。

クルマによっては「評価損(格落ち損)」まで補償してもらえる場合も

評価損とは、簡単に言うと事故によりクルマの価値が下がってしまうことです。

極端な話ですが、300万円で売れたであろうクルマが事故によって200万円の評価になってしまったとき、被害者からすると、この差額の100万円は損したことになります。

ここに着目したのがクルマの評価損で、新しく購入してから日が浅いクルマや高価なクルマに認定されやすい傾向があります。

事故にあった際は、加害者の加入する保険会社と交渉し修理費用等を請求することになりますが、そこで併せて評価損も請求しましょう。

しかしながら、評価損を請求したとしても、各保険会社は応じないであろうと考えられます。それは単純に、保険会社は少しでも保険金の支払いを抑えたいからです。

そこで、時間はかかりますが、評価損も請求したいと考えるなら弁護士に依頼するのが現実的な選択肢です。

現在の自動車保険では、弁護士費用特約が付帯されている契約も増えています

なお、弁護士費用特約を使用しても、次年度の保険料が値上がりすることもなく、保険の等級が下がるなどの影響もありません

また、本人が弁護士費用特約を付帯していなくても、家族の加入する保険で付帯されているものを使用できる可能性があるので確認してみてください。

ただし、評価損が認定されたとしても、修理費用の10~30%に留まる判例が多い点は留意が必要です。かかる時間や労力と、それに対して得られるであろう評価損の補償額を天秤にかけて、どららが得かを考えてから行動に移しましょう。

主な評価損の算定方法
  • 修理費基準法
  • 総合勘案基準法
  • 財団法人日本自動車査定協会査定基準法
  • 売却金額基準法
  • 時価基準法

上記の中でも、裁判例で最も多く採用されている算定方法が、修理費の○パーセントという金額を損害額とする「修理費基準法」です。

事故車を少しでも高く売る方法

事故車、特に修復歴のあるクルマでも、高く売りたいと考えるのが人の常。安く買い叩かれないために、複数の業者に査定を依頼したり、事故車専門の業者に依頼したりしましょう。

複数の買い取り専門業者に査定をお願いする

ナビクル画像引用:ナビクル

インターネットの発達した現在では、カーセンサーやグーネットなどのポータルサイトからクルマの買い取り査定が申し込めます。修復歴のある車であっても売却は可能ですが、店舗によって買い取り額が異なります

また、複数店舗に査定を依頼することで、「A店ではこの金額だった」と交渉の材料にして、査定額の引き上げを狙うことが可能です。複数店舗の査定額を知ることは一つの方策であり、不当に安く買い叩かれないための対抗手段と言えるでしょう。

修復歴の無い、通常のクルマの買い取りにおいて、スポーツカーやSUV・輸入車など様々な車種の専門店があるように、修復歴のあるクルマ・事故車の買い取りを得意としている買い取り店もあります。

これらは一括査定によって見つけられますので、まずは一括査定をとって、査定額を比較してみましょう。

下取りに出す場合も、事前に自分のクルマの価値をわかっていたほうが買い叩きを避けられますので、査定を撮ってみる価値は十分にあります。

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事故車・不動車買い取りの専門業者に査定をお願いする

廃車買取タウ画像引用:事故車買取「タウ」

損傷の激しいクルマは、通常の買い取り店では値段が付きにくいものです。そこで、需要のある海外などに販路を持つ業者であれば、修復歴のあるクルマであっても、通常の買い取り店より高く買い取ってくれるでしょう。

海外において、高品質な日本車は、修復歴があっても気にせず乗りたいと思われるクオリティで、そうした諸外国に売ることができるため高く買い取ってくれます

ディーラーや買い取り店は、買い取ったクルマを自店舗で再販できない場合は、オートオークションという業者専門の自動車オークションに転売せざるを得ません。その点、独自の販売ルートを持つ買い取り店は強いのです。

そして次に、もはや現実的には走行不能というクルマであれば、廃車専門の業者なら買い取ってくれるかもしれません。中古パーツとして使える部品を取り出して再利用できるため、クルマ自体としては無価値も同然という状態だったとしても、多少なりとも買い取り価格を付けてくれるでしょう。

さらに、廃車買取業者にクルマを引き取ってもらえれば、廃車費用はかかりません。通常はクルマの廃車費用は通常1〜3万円ほどかかりますが、たとえ0査定だったとしても引き取ってもらう価値は十分にあります。

クルマの損傷がひどく、一般の買取店では売却が困難な場合は廃車買取専門店へ相談してみましょう。

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まとめ

一般に、事故に遭ったクルマを「事故車」として大きく価値が下がってしまうと考えがちですが、買い取り査定に大きく影響するのは「事故歴」ではなく「修復歴」です。

修復歴の無いクルマであれば、事故歴があっても綺麗に修理されていることで予想以上の高値が付くかもしれません。

また、仮に修復歴が付いてしまうほど大きなダメージを負ったクルマであっても、売却先を選ぶことで買い取り額をアップさせることも不可能ではありません。最後まで諦めずに、どこへ売ったら良いかを検討しましょう。