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【免許返納後のクルマの処分方法は3つ】手続きの仕方や自主返納後の特典についても紹介

【免許返納後のクルマの処分方法は3つ】手続きの仕方や自主返納後の特典についても紹介

免許返納した後、クルマをどう処分するかは決まっていますか?

クルマは、ただ置いておくだけでもお金のかかるもの。

高齢のご家族が免許返納したとき、使わないクルマは買い取り店・ディーラーに売却するか、親族などに譲渡して処分しましょう。

また、少しでも誰かに役立ってほしいということであれば、寄付するという選択肢もあります。

手続きは思ったほど難しくないですし、免許返納をした後の交通手段に対しては自治体が支援制度を設けていますので、ご安心ください。

この記事では、免許返納後にクルマはどう処分すれば良いかについて詳しくお伝えします。

免許返納して使われなくなったクルマは譲渡・売却・寄付で処分しよう

免許返納をすると、当たり前ですがクルマの運転はできなくなります。

問題は、クルマをそのまま放置しておくと、乗れないクルマのために自動車税を払うような羽目になってしまうということ。クルマは所有しているだけでも意外とお金のかかるものです。

ですから、乗らなくなったクルマは売却・譲渡・寄付の3つの選択肢の中から処分方法を選びましょう。

免許返納とクルマの処分はセットと考えて、まとめてこなしてしまった方が楽です。

免許返納とそれに伴うクルマの処分について、これからご説明します。

処分方法①:少しでもお得に処分するなら売却処分

今使っているクルマを少しでもお得に処分するなら「売却処分」がお勧めです。

特に、あまり年数が経っておらず、大きな不具合もない場合は数十万円で売れることも。

ボロボロで故障があるクルマでも廃車買取専門業車に相談すれば数万円で買い取ってもられる場合もあります。

※廃車買取業車については「廃車買取のおすすめ業者7選!中古車買取との違いと処分費用のメリットを詳しく解説!」で詳しく解説しています。合わせてこちらの記事もご覧ください。

廃車買取のおすすめ業者7選!中古車買取との違いと処分費用のメリットを詳しく解説!廃車買取のおすすめ業者7選!中古車買取との違いと処分費用のメリットを詳しく解説!

自宅に査定にきてもらえる出張査定がおすすめ

免許を返納していることから、当然ご本人は運転ができないので、このような場合は出張査定にきてもらうのがお勧めです。

今はネットで簡単に出張査定に申し込むことができます。

おすすめはカーセンサーなどの一括査定サービスを使うこと。複数の業者に査定申し込みを行え、電話で業者のほうから査定日時の調整を行ってもらえます。

また、査定額を比較することで、クルマを高く売れることもメリットのひとつ。

査定の時間は30分〜1時間程度。2〜3社ほど同じ時間に来てもらっても問題ありません。むしろ、競合と競わせることで、査定価格の吊り上げ高価を期待できます。

今のクルマを売却することでほぼ決まっている方は、以下、カーセンサーへのリンクになりますので、こちらから査定申し込みをしてみてください。

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本人が同席していなくても売却て手続きは可能

クルマを買い取り店などに売却する場合、必要書類さえ揃っていれば、本人は同席してもしなくても手続きは可能です。

まずはクルマを査定してもらい、査定額に納得すれば書類を揃えて提出しましょう。

クルマの引き渡しは、こちらで運転して店舗まで持っていくか、積載車もしくはセールス2人で引き取りに来てもらうか、いずれか選択します。免許を返納した後では本人が運転して持っていくことはできませんが、クルマの引き取りには費用がかかります。こちらからお店に行く場合は帰りの交通手段の確保も忘れずに。

  • 自動車検査証(車検証)
  • 譲渡証明書(実印の押印が必要)
  • 委任状(実印の押印が必要)
  • 印鑑証明書2通
  • 自動車税納税証明書
  • 自賠責保険証明書
  • リサイクル券

通常のクルマ売却の手続きでは、自分の名前で譲渡証明書と委任状を作成し、実印を押すのですが、親のクルマを売るとなれば親の名前の記入、親の実印が必要になります。

車の売却は査定したその場で契約するのが一般的です。スムーズに売却したければ事前に必要書類を用意しておきましょう。

クルマ売却の必要書類まとめ チェックシート付き【クルマの売却手続きに必要な書類まとめ】スムーズな売却手続きのポイントも解説〜便利なチェックシート付

処分方法②:家族に自分のクルマを使ってもらいたい場合は譲渡手続き

ご家族の中にちょうど新しいクルマを必要としている方がいる場合は、譲渡してもいいでしょう。

子・孫など親族に譲渡する場合は名義変更手続きが必要

親族にクルマを譲渡するときは、直接、各地の運輸支局または自動車検査登録事務所を通じて名義変更の手続きをすることになります。

自分で手続きをしに行くか、行政書士やディーラーに頼むか、手間と費用を天秤にかけて選びましょう。

行政書士に手続きを依頼した場合、費用は安くて5,000~6,000円、高ければ数万円です。報酬・手数料の金額に決まりはないため、都度確認する必要があります。

因みに、ディーラーで営業として働く前に自分で名義変更の手続きをした経験のある筆者としては、そこまで難しい手続きではないので自分でやってみることをお勧めします。

手続きは、上述の書類を用意した後、各地の運輸支局、自動車検査登録事務所で行うことになります。敷地内にいくつかの建物があり、窓口も分かれているのが一般的ですが、総合案内(名称は違う場合があります)に聞きに行くと、まずはどこに行けば良いのかなど、親切に教えてくれます。

そうは言っても、平日は仕事で休めない、といった方もいらっしゃるでしょう。代理で手続きをやってもらいたい、というときは、行政書士に依頼しましょう。お住まいの近くの行政書士は、日本行政書士会連合会のウェブサイトで検索できます。

行政書士会員検索(日本行政書士会連合会)

クルマの購入を伴わない手続きを、ディーラーが受けてくれるかは確認が必要ですが、ディーラーに依頼した場合も手数料は1~2万円ほどに収まるでしょう。近所の付き合いのある整備工場でもやってくれる場合もあるので事前に問い合わせてみましょう。

処分方法③:値段のつかなかったクルマや、壊れたクルマは寄付することもできる

免許返納に伴ってクルマが不要になったものの、値段がつかない。または、クルマがそもそも壊れて動かない……といった場合、寄付をすることもできます。

日本カーシェアリング協会という団体は、不要なクルマの寄付を募っています。

寄付されたクルマは、災害の被災地で無料のレンタカーとして活用されています。走れないクルマも、リサイクルの過程で発生した買い取り料金が協会の活動に役立てられます。免許返納に加えてもう一つ、社会貢献をするのも良いでしょう。

ワンポイントアドバイス
古い車は売れないと思っていませんか?
お持ちのクルマがかなり古く、買取査定で値段がつかなかった場合は「廃車買取専門店」に査定を依頼してみるのもひとつです。日本のクルマは海外でとても人気があり、現地で修理して使用される場合が多々あります。また、まだ使える部品が残っている場合は再利用されることも。こうした業者に相談することで数万円で引き取ってもらえる可能性があるので、一度廃車買取専門店に相談してみるといいでしょう。
廃車買取専門「廃車本舗」の査定窓口はこちら

本人に意思決定できる能力が残っているうちに早めの手続きを

これまで3つのクルマの処分方法をおつたえしましたが、重要なことが1点。

手続きは本人の意思決定能力が残っているうちに早めに行ってください。

というのも、本人に意思決定能力がない場合は成年後見制度などを活用して手続きをしなければいけなくなるためです。

重度の認知症など判断力のないときは、成年後見制度の利用を

クルマの所有者に判断能力(法律用語で意思能力と言います)がない場合は、成年後見制度を利用して成年後見人を立ててからクルマを処分することになります。成年後見人は、契約手続き等で本人が不利益を被らないよう手助けをする役割を担います。

一般的に、認知症と言った場合にはアルツハイマー型認知症のことを指しますが、この認知症の場合は、新しいことを次々と忘れてしまう、中等度まで進行すると判断能力がないとされることが多いです。

成年後見制度を利用する場合は、家庭裁判所に申し立てをすることになります。自分で手続きをすると、切手・印紙代等で2~3万円程度の出費になります。一方、弁護士・司法書士に依頼した場合は、報酬として10~30万円程度、プラスでかかります。どちらの場合でも、裁判所が必要と判断した場合、本人の判断能力を医師が鑑定することになり、このための費用が10万円程度です。

認知症を患っていても、軽度の場合で契約行為が有効とされるときもありますが、今後クルマの売買以外でも契約行為などで不利益が生じないように、早めに成年後見制度を利用することが本人の財産を保護することに繋がります。また、認知症でもクルマを運転すること自体はできてしまう可能性があり、安全のためクルマは処分してしまった方が良いでしょう。

クルマ処分後の生活が不安…どうすれば?2つの対処法を紹介

高齢になってもクルマに乗り続けるのは、過疎地に住んでいるなど、生活に必要だからという場合も多いでしょう。免許返納を決めた方には、各自治体が支援制度を設けていますので、それらを利用しない手はありません。

別居の親族が免許返納する場合で、公共交通機関での移動ができる判断力がなかったり、そもそも近くの交通網が充実しておらず、支援制度の恩恵が受けられないといった場合には各種施設への入所も検討したほうが良いかもしれません。

①免許返納者に対する支援制度や特典を活用する

各都道府県や自治体においては、免許返納者が公共交通機関の割引を受けられるなど、その後も移動できるように支援する制度を設けています。内容は各々違うので、お住まいの地域ではどんなものがあるか確認の必要があります。(一社)全日本指定自動車教習所協会連合会のウェブサイトに、各地の状況が分かりやすくまとめられています。

運転免許証の自主返納をお考えの方へ 〜各種特典のご案内〜

いつでも気軽に移動できる自家用車と違い不便にはなるかもしれませんが、他車にぶつかったり、他人にケガをさせたりすることを考えると、早めに免許返納に踏み切った方が良いでしょう。

公共交通機関の運賃割引を受けられ、回数券をもらえる

ここでは、筆者の地元である群馬県高崎市を例にとって見ていきたいと思います。高崎市で受けられる運賃の割引は、

  • タクシー運賃1割引
  • 上信電鉄運賃半額

の2つがあります。これを多いと見るか少ないと見るかは分かれるかもしれませんが、クルマが乗っても乗らなくてもお金のかかるものであることを考えると、出費も抑えられるのではないでしょうか。

また、免許返納後に(1回のみ)市から約6,000円前後分のバスカードまたはタクシー券がもらえます。買い物利用ぐらいであれば、それなりに使える額です。こうした制度は、免許返納の手続きとは別に申請が必要なこともありますので、お住まいの自治体のウェブサイトを見るなどして見逃すことなく活用しましょう。

そのほか、『運転経歴証明書』の提示による優待制度を用意する企業・店舗などもある

運転免許の返納後は、運転経歴証明書という、免許証とよく似た形のカードが発行され、こちらが運転免許証と同様に身分証として使えます。免許返納後には、このカードで各種優待制度を利用できます。

各都道府県や自治体の支援制度とは別に、独自に運転免許返納者へ向けた優待制度を導入している企業や店舗があります。例えば群馬県では、メガネ・補聴器の購入代金の割引や、買い物の配送サービスの割引、電動車いす購入の際の割引などです。

せっかく一大決心をして免許返納をするのであれば、その分違うところでメリットを余すことなく享受したいところです。

②交通インフラが著しく貧弱なときは、同居や施設入所も検討を

公共交通機関の運賃が割引になる、回数券がもらえるといっても、それは自宅の近くに交通機関がある方の話で、利用できる対象がなければ話になりません。そうした過疎地、山間地に住んでいる方は親族の近くで施設へ入所することも検討しましょう。

筆者の祖父は、最寄りのコンビニに歩いて30分では行けなそうな山間部に住んでいました。バス停はあることにはありましたが、バスは2~3時間に一本で、農業をしていた祖父は軽バンを運転して買い物に行っていました。

ある日、軽トラで縁石に乗り上げて四苦八苦しているところを近所の人に見つけ出された祖父は、最終的に私の実家の近所にあるケアハウスに入居し、クルマは処分しました。MT車でしたがクラッチがダメになっていたそうです。

ケアハウスや有料老人ホームなど、各種高齢者施設の分類、区別はここでは割愛しますが、利用料が高額なところは青天井である一方で、探せば安い施設もあります。免許返納を契機として、生活全体の見直しをしてみることも、一つの選択肢です。

事故を起こす前に早めの行動を心がけましょう

再三にわたって書いてきたことですが、今問題なく運転できているから、といっても、事故はいつどんな形で起こるか分かりません。まさに、後悔先に立たずです。

現代のクルマは、運転支援装置が矢継ぎ早に搭載され、昔のものよりだいぶ安全になりました。しかし、カメラやレーダー、センサーがどれだけ高性能になっても、全幅の信頼を置けるものではありません。

やはり、不安が出てきた段階で早めにクルマの運転をやめることを推奨したいです。

運転が心配な人でも、「自分は大丈夫」と考えている

私の祖父は「俺は運転は大丈夫だから」が口癖でした。しかし現実には、段々腰が曲がって前かがみで歩くようになり、クルマをぶつけるようにもなりました。人に危害を加える前に運転をやめさせられて本当に良かったと思っています。

運転感覚や反射神経の衰えは、数値化されて実感できるものではなく、急激にガクンと訪れるものでもないため、本人はとても気づきにくいです。そうした状況を的確に判断できるのは、家族を含む第三者です。離れて暮らしていると特に、終始気になりますし、お互いのために進んで免許返納を考えましょう。

クルマを壁に擦ったなどの変化に気をつけて

身体能力の衰えは目で見て感じる部分もありますが、運転感覚に関しては、同乗するのでもなければなかなか分かりにくいところです。そこで、近所でも遠方でも、親族のところに行った際はクルマのバンパーなどにキズが増えていないか見てみましょう。

クルマをぶつける前に免許返納できることが理想的ではありますが、大きな事故を起こす前ならまだ遅くはありません。

まとめ

高齢ドライバーによる事故や交通違反に関する報道が連日相次ぐ中、自分の親族からそうした事故を発生させてしまわないために、免許返納することはリスクの回避に繋がります。

親族がクルマを運転することに心配・不安を感じ始めたら、早めの行動をすることで手続きも少ない負担で済みます。高齢の親族がクルマを運転することにヒヤヒヤした経験を持つ身の人間として、早めの免許返納、クルマの処分をお勧めしたいと思います。