【クルマを7年で買い替えるメリット・デメリット】買い替えるか乗り続けるかを判断するポイントも解説

新車登録から7年目のクルマは、買い替え時として判断されることが多いです。3回目の車検を控えており、300万円以上の車体ではローンの支払いが終わる方が多いことが要因でしょう。

7年目は、新型モデルの発表や走行距離の増加、メンテナンス頻度の増加などにより、買取査定額の下落が進み始めるタイミングでもあります。

新型モデルの技術の進歩や、今後の下取り・買取価格など総合的に考えてしまうと、買い替えと乗り潰しのどちらが良いのか想像しにくい部分もあるのではないでしょうか。そこで、7年目で買い替えるメリットとデメリットや、買い替えるかの判断ポイントを解説します。

澤口 宏美

新車の純正オプション取付やコーティング業をしながら車専門のWebライターとして活動中。車好きで愛車のカスタムが趣味。車は6台目で、乗り換えの際は買取や個人売買を利用。現在は愛車のロードスターを長く綺麗に乗るためのメンテナンスに精を出している。

7年目でクルマを買い替えるメリット・デメリット

7年目でクルマを買い替える人は比較的多いと言えますが、買い替えにはメリットとデメリットがあります。自分の状況とメリット・デメリットを照らし合わせ、買い替えるべきかの判断基準にすると良いでしょう。そこで、7年目でクルマを買い替える4つのメリットと3つのデメリットをご紹介します。

7年目でクルマを買い替えるメリット

7年目でクルマを買い替えるメリットは以下の4つ。

• 3回目の車検費用を支払わないで済む
• ローンの完済時期を迎えるケースが多い
• まだ買取で値が付く可能性がある
• 高額なメンテナンスが必要なタイミングを迎える前に手放せる

3回目の車検費用を支払わないで済む

新車で購入したクルマでは、7年目で3回目の車検を迎えます。

3回目の車検では、走行距離によって交換が必要になる部品に差が生じてくるので、中には車検整備費用が高額になる車体が増えてくるでしょう。

7年目（3回目）の車検費用相場はどれぐらい？安く抑える方法2つと高いと感じた場合の対処法を紹介

車検が切れる前に買い替えれば、車検費用を支払わずに済み、次のクルマの購入資金に充てることができます。

ローンの完済時期を迎えるケースが多い

車体価格が300万円以上の場合、ローンの支払い年数を5年や7年に設定するケースが多いです。5年ローンの場合はすでに完済しており、7年の場合でももうすぐ完済となるので残額が少なくなっている頃です。

仮に売却した場合でも、ローン残額が少なければ残債の相殺やそれ以上の金額での買取が見込めます。ローンが残っていても買い替えがしやすいタイミングだと言えるでしょう。

まだ買取で値が付く可能性がある

一般的にクルマの残価率は7年でほぼゼロになると言われています。そのため、下取りなどの時価評価額は7年以降で目に見えて下がります。

しかし、日本車は耐久性が高く7年程度では壊れません。実際に20年30年、10万キロ20万キロと走り続けている車体も数多くあり、中古車市場にも年式の古い車が多く出回っています。

7年が経過してもフルモデルチェンジをしていないクルマや、国内外で人気の車種では数十万円で買取してもらえることも少なくありません。クルマの買取相場は日々下がっていく一方ながらも、一部の車種ではあまり下がらなかったり、逆に上がったりするものもあるほどです。

クルマを売却する際は、現在の買取相場と数か月後の買取相場予想を把握しておきましょう。今後の動き方を考えることができ、査定時の交渉材料にすることもできます。

ズバット車買取比較では、ネットですぐに買取相場がわかる上、6か月後の買取相場までシミュレーションしてくれるのでとても便利です。7年経った車は相場がガクッと下がりやすいので、あらかじめ相場を調べておき不当に低い金額で買い取られないようにしましょう。

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高額なメンテナンスが必要なタイミングを迎える前に手放せる

クルマの部品は経年劣化や走行距離の増加による消耗で交換が必要となってきます。

エンジン回りや足回りなど、費用が高額になる部品の交換は走行距離10万キロや7～10年をめどに行っていかなければなりません。

7年目のタイミングで手放せば、交換時期を迎える直前にあたるので、高額なメンテナンス費用をかけずに済みます。

車検を通すのと買い替えるのはどっちがお得？ランニングコストからみた合理的な判断基準を紹介！

7年目でクルマを買い替えるデメリット

7年目でクルマを買い替えるデメリットは主に3つです。

• フルモデルチェンジ後である可能性が出てくる
• 走行距離や使用感によって買取価格が上下しやすい
• またローンの支払いが始まる

フルモデルチェンジ後である可能性が出てくる

日本車のフルモデルチェンジのサイクルは約7年と言われています。中には20年もの間マイナーチェンジを繰り返している車種もありますが、市場に多く流通するコンパクトカーやミニバンなどのファミリカーやエコカーは、5～7年に1度フルモデルチェンジが行われます。

フルモデルチェンジがすでにされている場合、自分のクルマは型落ちモデルになってしまうので買取相場が下がっている可能性が高いです。人気車種ではまだ高価買取を行っていることもありますが、7年経過した型落ちモデルでは高額査定は難しくなってしまうので査定を受けるタイミングには注意が必要です。

フルモデルチェンジが発表されていない車種は、まだ高価買取の対象である可能性があります。モデルチェンジの情報が発表されたら、早めに査定を受けるようにしていきましょう。

走行距離や使用感によって買取価格が上下しやすい

7年が経過しているクルマは、使い方によって走行距離が3万キロ～10万キロ超と幅が開きやすく、内外装のダメージにも差が生じやすいです。

より走行距離が少なく、内外装の状態が良いクルマは7年経過していても査定額にプラス評価が生じる可能性がありますが、状態が悪く走行距離が多いクルマは相場の金額に届かないことも多いです。

車種と年式から算出した相場金額の範囲も広めに設定されるため、「このくらいの金額で売れるだろう」という予想がつきにくくなります。買取業者によって査定額の差が大きくなる傾向にあるので、複数店舗の比較を行うことが重要です。

またローンの支払いが始まる

5年・7年ローンで購入し、ローンの支払いに終わりが見えている時期ですが、クルマを買い替えるとなれば、またクルマのローンが始まります。

買い替え後のクルマの金額や現在のクルマの買取金額によっては、今までよりもクルマにかかる固定費が高くなる可能性もあります。

ローンが終わっていても、7年経過したクルマを今後も乗り続けるとなるとメンテナンス費用が高くなっていきます。部品交換のための費用を準備しておく必要があるので、固定の維持費がまったく無くなるわけではありません。

今のクルマの燃費やメンテナンス費用などを考慮して、次のクルマの車体価格を考えておきましょう。

「買い替える」か「乗り続ける」かを判断するポイントは？

7年目のクルマは、維持費の増加や買取相場の下落などの観点から買い替えを選択する人も少なくありません。しかし、クルマを買い替えれば数百万円がかかるので、一概に買い替えるべきと言えるわけではないのも事実です。そこで、買い替えるか乗り続けるかを判断するポイントを5つ挙げますので参考にしてみてください。

不具合がなく消耗品の交換だけで済む場合は乗り続けたほうが経済的

エンジン回りや足回りに大きな不具合もなく、エンジンオイルやタイヤなどの消耗品の交換だけで済む場合は、そのまま乗り続けているほうが経済的です。

クルマを買い替えれば、新たなクルマの購入費用やローンの支払いが生じます。新車の購入であれば税金が安くなるなどの恩恵がありますが、そのぶん車体費用が高額です。

今のクルマのローン支払いが終わっていれば、消耗品の交換費用も備えておきやすくなり、クルマにかける固定費を抑えることができます。今のクルマに不満がなく、欲しいクルマもなければ乗り続けていたほうが良いでしょう。

ローンの支払いが残っている場合は乗り続けたほうが安心

クルマの車体価格が高く、7年や10年のローンを組んでいて支払いが残っている場合は、乗り続けたほうが安心感があるでしょう。

買い替えを検討しても良いですが、ローンの残債が買取価格で相殺できずに残ってしまった場合は、差額を一括で支払うか次のクルマのローンに上乗せすることになってしまいます。

まとまった費用が出てしまったり、固定費が高くなってしまったりする可能性があるため、買い替えたい場合は一度査定を受けてローン残債を相殺できるか、どの程度の残額が生じるのかを把握してから考えるほうが良いでしょう。

エンジンや足回りに不具合や異音がある場合は買い替えたほうが良い

走行中に異音がしたり、明らかに燃費が悪化していたりといった不具合が出てきている場合は、修理せずに買い替えを検討したほうが良いです。

7年経過している不具合のあるクルマを直しながら乗り続けるよりも、新しいクルマを購入したほうが安全であり、クルマにかかる費用も固定化できます。

修理しながら乗る場合、故障によっていつどの程度の金額が出ていくかの予測が立てづらくなります。壊れてから対処するとなると、故障内容によってはレッカーの手配や代車の手配も必要になるのでおすすめはできません。

一つ不具合が出ると近いうちに他の不具合が出てくるという可能性もあるので、調子の悪さを感じたら買い替えを検討しましょう。

欲しいクルマの候補がある場合は早めに買い替えたほうが良い

次に欲しいクルマが決まっている場合は、早めに買い替えに向けて動き始めましょう。クルマの買取相場は下がる一方なので、早めに査定を受けて売却することで、より高く売れる可能性があります。

今のクルマを少しでも高く売れれば、次のクルマの購入資金に充てられる金額も増えます。今のクルマにかけるメンテナンス費用も次のクルマの購入費用に回したほうが良いので、欲しいクルマがあるなら早めに動き始めるのがおすすめです。

大きな環境の変化がある場合はタイミングを合わせて買い替えよう

ライフステージの変化に合わせてクルマを買い替えたい場合は、年数にとらわれずタイミングを合わせて買い替えたほうが良いでしょう。

買うべきクルマのタイプは、結婚や出産、引っ越し先の駐車場の広さなどに合わせて選ぶ必要があります。そのような環境の変化を迎えることが予想される場合は、タイミングを合わせて動き始めましょう。

【クルマの買い替えと乗りつぶしで迷った時の判断基準】維持費も踏まえ状況別に解説！

7年目のクルマを賢く買い替える方法は？

7年目のクルマを賢くお得に買い替えるには、当然ながら今のクルマを少しでも高く売却し、次のクルマを少しでも安く購入することが重要です。

今のクルマを少しでも高く売却するために気を付けたい点と、次のクルマを少しでも安く購入する方法を知り、お得な買い替えに役立てましょう。

下取り相場や買取査定の相場を把握しておく

クルマを少しでも高く売るには、現在の査定相場を知っておくことが大切です。大まかな金額を知っておくことで、下取り価格や査定額が不当に安くないかを判断する基準ができ、交渉の材料にすることもできます。

下取りシミュレーションを利用したり、買取業者などのホームページで同じ車種の買取実績や買取相場を調べて、大まかな金額を把握しておきましょう。

一括査定を利用して複数店舗の査定額を比較しよう

クルマを少しでも高く売るには、1店舗だけでの査定で売却を決めず、複数店舗の査定額を比較しましょう。

同じ条件のクルマでも、買取業者の在庫状況や販売店の客層などによって高額買取をしたいクルマなのかは変わります。2～4社程度に査定を依頼して、査定額を比較するようにしましょう。

一括査定を利用すれば、1度の申し込みで複数の買取業者からの査定を受けることができます。自分で業者を探したり、いくつものお店を回ったりする必要がなく、自分の都合の良い日に出張査定に来てもらえるので、時間の有効活用にもつながります。

一括査定の中でも、最大手である「カーセンサー」は提携社数が1,000社以上と圧倒的に多いので、自宅付近で対応してくれる買取業者が見つかりやすいです。

安心して利用できる大手買取業者も多く提携しており、買取実績も豊富。より多くの買取業者を比較して売却先を探したいという方には、カーセンサーがおすすめです。

申し込みも簡単で、情報を提供する業者の選択や連絡方法・時間帯の指定もできるので、初めての方はもちろん、買取を利用したことがある方にも使い勝手が良いです。まずは申し込みをして、査定の予約を取りましょう。

次のクルマの購入方法を工夫しよう

現在のクルマを高く売却できれば、次のクルマの購入により多くの資金を回すことができます。それだけでなく、購入時にも工夫をすることで、よりお得にクルマの買い替えができるので参考にしてみてください。

新車を購入する場合は値引き交渉に挑戦しよう

新車購入をする際、車体やオプションをすべて定価で購入するのは、はっきり言って損です。

新車購入時は値引き交渉をするのがおすすめです。自分から交渉しなくとも、ある程度は営業マンからの提案で値引きしてもらえることもありますが、新車の値引きは日常的に行われていることなので、積極的に商談に取り入れていきましょう。

新車の値引きは、車体価格の10％前後が相場と言われています。その他、メーカーでのキャンペーンやディーラーでのセールなどを組み合わせることで、新車の購入費用を抑えることが可能です。

新車購入時の値引きのコツについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

新車を買うなら値引き交渉しないと損！誰でもできる6つの交渉術と失敗しやすいNG例を紹介

中古車の場合は買取と同じ店舗で購入するのもおすすめ

中古車の場合は、店舗の方針や車体価格によって値引きをするのは難しいケースが多いです。予算内の中古車情報から候補を絞っていくことになるのが一般的でしょう。

大手の買取業者では、買い取った車を自社で販売していることが多く、買取価格や販売価格に融通がききやすいです。買取と販売の両方を行っている業者で買い替えれば、買取も購入も交渉をしやすくなります。

欲しいクルマの候補や条件を伝えれば、希望に近い車体を提案してくれるので探す手間も省けます。遠方の店舗の在庫の取り寄せにも対応してくれるので、自力で見に行くには遠い地域の在庫車両も候補に入れることが可能です。

同じ店舗で買い替えれば、書類の提出や車両の引き渡しと納車などもシンプルな手続きで済ませることができるので、おすすめです。

7年目のクルマを少しでも高く売るために気を付けたいポイントは？

7年乗り続けているクルマは、使い方によって使用感の差が生じやすいです。年数が経過したクルマほど、使用感は買取後の中古車販売で売れやすさに影響を及ぼします。

よりきれいで、手入れやメンテナンスが行き届いた車は、買取査定でも有利です。日ごろの使い方を見直しておきましょう。

内外装をきれいにしておこう

クルマの見た目は第一印象を大きく左右します。外装は洗車がされているか、内装はにおいや汚れがないかに注意しましょう。

内装はシミなどの汚れとにおいに注意しよう

内装の使用感はオーナーの使い方のイメージや、次の購入者への印象を大きく左右するため外装よりも気を使っておきたい部分です。

特に、汚れを落としにくいシートのシミや、染みついてしまうとなかなか落とせないにおいに注意してください。汚れの原因となる飲食や汚れた衣服での乗車はなるべく控えるようにし、避けられない場合はシートカバー等を利用するのがおすすめ。

においの原因となる飲食や喫煙、ペットの乗車もなるべく避けたほうが良いですが、空気清浄機や消臭剤の利用などによって染みつきを抑えることができます。また、紫外線によるダッシュボードや内装パネルの変色等のダメージを抑えるため、サンシェードの通年利用などもおすすめです。

外装は洗車を定期的に！キズの修理はしなくてもOK

外装は、屋外保管や走行による小傷などは避けられないため、そこまでシビアに見られることは少ないです。ただし、ほこりをかぶった状態や水垢だらけでは印象が良くないので定期的な洗車はしておきましょう。

洗車を定期的にすることが難しい場合は、コーティングを施工しておくとキズが付きにくく汚れが落としやすくなるのでおすすめです。傷やへこみに関しては、修理費相当の査定額の変動はないため修理しなくても良いでしょう。

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オイル交換などの最低限のメンテナンスを怠らない

ディーラー等での定期点検と車検時のメンテナンスだけでは、クルマのメンテナンスは不十分です。エンジンオイルは半年以内に1回のペースで交換し、劣化・消耗状況に合わせてワイパーゴムやタイヤの交換をしっかり行いましょう。

7年目ともなると、走行距離によって部品の消耗具合にも個体差が生じてきます。異音などの原因となるブッシュ類や、オイル漏れの原因となるシール類の点検や交換も積極的に行っておきましょう。

買取査定額は下がっていく一方！早めに動き始めよう

クルマの査定評価額は新車登録された時から少しずつ確実に落ちていっています。7年目になると、車種の人気や需要、走行距離や使用感などの個体差によって、査定額も各店舗で差が大きくなります。

7年目のタイミングで買い替えを検討し始めたら、なるべく早めに買取査定を受けるなどの行動を起こしておくことが大切です。

買取相場は1か月単位で数万円前後の変動が生じます。ローンの残債がある場合、売却時期が少し変わるだけで残債を相殺できるかなども変わってしまいます。

実際に売却するかの判断は自分でできるので、査定を受けたり買取相場を調べたりするのは早めに取り掛かっておきましょう。

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まとめ

7年目のクルマは、残価率の低下やモデルチェンジ、車検のタイミングなどが重なるので、買い替えるのに良いタイミングだと言えます。ローンの支払いが終わり固定費を抑えられるようになりますが、年数の経過に応じてメンテナンスに費用が掛かったり、税金が上がっていったりと維持費が高くなっていくので、備えが必要になってきます。

特に不具合がなく、消耗品の交換だけで乗り続けられる場合は買い替えない方が経済的ですが、買取相場が大きく下がっていく一方となるので、欲しいクルマがあったり環境の変化がある場合は、タイミングを見て買い替える方向で動くと良いでしょう。

7年目のクルマは走行距離や状態によって査定額に差が開きやすいので、日ごろの使い方やメンテナンスに気を遣うことで査定額の低下を抑えることができます。買い替える場合は買取相場を把握し、複数の買取業者の査定額を比較して、少しでも高く買い取ってもらえるようにするのがおすすめです。